『ストリートビューで見る被災地の復興』

最近は以前と比べると震災や復興関連のニュースを聞くことも少なくなってきましたが、実際にまだ仮設住宅に暮らしている人がいたり、造成中の高台住宅地があったりと、被災地の復興は今も続いています。

そんな中、昨年に続きグーグルから、5年目の被災地のストリートビューが公開されました。

https://www.youtube.com/watch?v=oiD9ek-YD0c

今回のストリートビューは2015年6月から半年の間、岩手県、宮城県、福島県、茨城県で撮影されたものだそうです。
ストリートビューでは5年を迎えるそれぞれの被災地の現状を、そして冒頭の動画では5年間でどのように復興が進んだのかを比較して見ることができます。

こうしてみると、被災地では瓦礫や被災した建物の撤去は進んでいるものの、地域によって復興のスピードに大きな差があることがわかります。
すでにコンビニ等の商業活動が見られる地域から、何もない広場になっている場所までさまざまです。

また、グーグルは「未来へのキオク」として、被災地の過去・未来・現在の写真や動画をアーカイブしています。
すべての被災地が震災前の日常を取り戻すことは出来ませんが、新たな平穏の日まで、復興はまだまだ続きそうです。
がんばろう東北。

https://www.miraikioku.com

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『ホログラム』

「ホログラム」と言えば、SF映画に出てくるような「実体のない立体的映像」ですよ
ね。
まだ現実世界では表れませんが、技術的にはもうそろそろ可能なのでしょうか。
「セカイカメラ」のようなAR(拡張現実)技術がけっこう発達していますからね。

マイクロソフトリサーチ社からは、3Dモーションキャプチャ技術とマイクロソフトの
ARヘッドセット「ホロレンズ」を使って「ホロポート」というアイディアが提案され
ました。

「ホロポート」とは、「ホログラム」と「テレポーテーション」を掛け合わせた造語
だそうです。
超能力で瞬間移動するのではなく、ホログラムの力でヴァーチャル的に移動するわけ
です。
・・・ってどういうこと??

仕組みはこうです。
部屋(またはスタジオ)に複数のカメラを設置し、複数アングルから人物を撮影しま
す。
撮影したデータは3Dモデルとなり、それに色を付ければ、ホログラムのできあがりで
す。
このデータは別室にいる人のホロレンズへと送られ、ホロレンズ越しにみれば、いな
いはずの人物がまるでそこにいるように見えます。
動画を見るとリアルに見えますが、これはリアルに見えるよう合成したイメージ映像
だそうで、実際には動画左下のワイプの映像のように見えるとのこと。

課題はヘッドセットを付けないと見れないことでしょうかね。
これからに期待です。ホログラムもいつか当たり前になるのかもしれませんね。

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ポートレートについて

先日アエラの表紙撮影について、撮影者が坂田栄一郎さんから蜷川実花さんにバトンタッチという話題をお話ししました。
創刊1988年のアエラでは毎回表紙の被写体は話題、有名、著名の人物です。
蜷川さんも被写体としてアエラの表紙を飾った際には、坂田栄一郎に撮ってもらって嬉しいという感想をもったと語ったり、また以前にはキャスターの安藤裕子さんは撮影前日には念入りにパックをしたと冗談交じりに話されるように、アエラの表紙として撮影されることは著名人にとってさえもステイタスなんですね。
言わずもがな、ポートレート撮影は風景写真や建築、オブジェ撮影と違い「相手」が存在する撮影。
蜷川さんはポートレート撮影をするとき、「撮らせてもらう」という大前提で撮影するそうです。
よくポートレートには、誰を撮影してもそこには撮影者が写ってくる、という言い方をします。
つまり、被写体と撮影者の関係性が撮影された人を通して表に出てくる、写りこんでくるという意味でいわれます。なのでポートレートをみて、それが有名な媒体であっても、グラビアであってもどんな媒体でも、あ、いいなと感じたポートレートではまず撮影者が気になります。
被写体と撮影者の関係が表に出てくるポートレートって、不思議な相乗効果から生まれる一枚です。そう感じるとポートレート撮影の面白さ、そしてポートレートの魅力が一層増してきます。
難しいポートレート撮影、まずは撮影経験の数がモノを言うとも言いますが、上達する一つのステップとして被写体側としてたくさん撮影されるというのもいいですね。撮影される立場だからこそ撮影する立場もわかることもあるからです。
魅惑のポートレート撮影、いつの時代も写真撮影の華ですね。

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気になる写真展

少し先ですが5月20日から、常に注目していたいギャラリー「Gallery 916」にて川内倫子さんの写真展が始まります。
今回の写真展では、今年に、熊本現代美術館で開催された「川が私を受け入れてくれた」での最近発表された作品や最新作までを初期の作品を合わせながら展示されるということで、川内さんの写真家としてのキャリアを通してを作品を追って観ることができそうな写真展です。
熊本現代美術館での写真展も「Cui Cui」や「Illuminance」、「あめつち」シリーズと彼女の代表作品が展示され、特に「あめつち」は熊本・阿蘇の野焼きを撮影したシリーズで、東京都写真美術館での個展でもフューチャーされましたね。
今回の写真展ではこれまでの未発表作品も含め、約100点の作品が展示されるそうです。
そしてGallery 916の併設スペース、その名もGallery 916 smallにて新作映像の上映。
大きな空間でゆったりと写真を堪能し、親密な空間で映像を楽しめるなんで、川内作品に触れられる絶好の機会ですね。
期間もゆったり設けられているので期間中何度も足を運んでみたくなりそうです。

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『まさかの超レア記念写真』

先日起こったエジプト航空旅客機のハイジャック。
幸い、全員無事に解放され、犯人は逮捕されて一件落着しましたが、現場は相当な緊迫感だったはずです。

そんな中、ありえない当時の写真が出てきました。
一見なごやかな雰囲気のツーショット写真ですが、これ何と、犯人と人質だそうです。

よく見れば犯人(左)は物騒なモノを腰に巻きつけています。。。
この爆発物が偽物とわかったのは解決後のこと。
この後この陽気すぎる乗客は無事解放され、飛行機が爆発すると思って全力疾走したそうです。
だとしたらこの時のこの笑顔は一体。。。

実はこれは犯人を落ち着かせるための乗務員の作戦+乗客の勇気(?)だったんですね。
一応、写真撮影を提案したのはご本人のようです。
約7時間ものあいだ、乗務員が必死に懐柔したことで犯人は投降し、乗客全員の無事解放につながったということです。
プロですね。。。無事で何より。

写真を撮った理由は「爆弾が本物かどうか見てやろうと思った」とのこと。
その後SNSにアップされ、賛否両論あったそうです。

ちなみに容疑者は捜査当局に対し、「別居中の妻と子供に会うためだった」と犯行動機を説明。
極めて個人的な事情だったんですね。なんて迷惑な。。。

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いまからだって写真学校

入学式や入社式、フレッシュな活気が街の中に漂う季節がしばらく続きそうです。
一旦社会に出てしまうと、転職や転勤がなければがらりと環境が変わって「始まる」感覚ってなかなかないものですが、勉強ならばいつからでも始められます。
写真撮影を独学で学んだり、経験を通して学ぶことはオリジナリティーある視点を持てることもあり、独学後活躍している写真家やアーティストの方たちもたくさんいます。
それでも、これまで独学で撮影してきたけれどちょっとあたらめて基礎を学びたいな、とか、効果的な撮影方法を学びたい、または自分の撮影方法の確認のためなど、写真学校に入って学びたいっていう社会人の方って結構いるようです。
そのため、いわゆるフルタイムで学生さんが通う写真学校の他に、社会人を対象にしたコースを設置した学校が探せば各地で見つけられます。
学校のスタイルはそれぞれ、週数回のレッスンやら、集中短期講座、一回限りのワークショップなど様々です。「学校で学ぶ」と思おうと気構えしてしまいますが、学びたい時が機会です。カルチャーセンターのように入りやすい講座もたくさんありますしね。
レベルにあったコースの選択、授業の時間帯、講師、学校のエリア、などなど学校を探す条件はいろいろ。ちょっと検索してみても様々な選択肢が見えて、学校で学ぶイメージができてきます。
「講師の先生が女性だとテンションが上がる」なんて男性のコメントを聞いたことがありますが、なるほど、人によってモチベーションはそれぞれです。
春の季節に後押しされて、写真撮影を勉強してみるのはいかがでしょう。

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アエラの表紙撮影

1988年創刊の「アエラ」の表紙撮影フォトグラファーに蜷川実花さんを起用しました。
4月11日発売の4月18日号から担当となり、その初めの被写体は渡辺謙さんです。
すでに店頭などでキリッとした謙さんのポートレート写真を目にした方も多いはず。
創刊以来これまで坂田英一朗さんが表紙を飾るポートレートを撮影し、毎号の著名人の表情、時の人の話題などとともに注目されてきました。
ここで蜷川実花さんにバトンタッチ。
時代の変わり目というか、歴史の変化といっては大げさかもしれませんが、そんなことも感じられるニュースです。
今後撮影される著名人の中で、以前に坂田さんに撮影された被写体と重なることもあるでしょう。写真家によって変わるポートレートも見どころです。
蜷川さんが「歴史を引き継ぎ、さらに進化」とコメントしているように、これからのアエラの「顔」を撮影する写真家としてこれまで以上に彼女のポートレートも注目されていくでしょうね。楽しみですね。

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30周年のレンズ付きフィルム

富士フィルムの「写ルンです」が今年発売30周年だそうです。
もはや時代はデジタルの流れ、今の中高生のどのくらいが「写ルンです」を知っているでしょうか?
それでもフィルムの製造自体、現在も製造を続けている富士フィルムの方針はアナログカメラ、フィルムカメラ派には本当に頼もしい存在で、フィルムで作品を制作している写真家、アーティストにとっても感謝、尊敬を持って仰ぐメーカーといっても過言でないかもしれません。
さて、スマホ世代にはフィルムカメラといっても、遠い存在なのかと思いきや、最近ではこの「写ルンです」の売上が上がっているそうです。
といっても発売当時の売上ピーク時には出荷本数8960万本を記録しているというので、その頃と比べるわけにはいかないでしょうが、スマホとフィルムの写真とでは色合いの違いや「おしゃれ」ということでフィルム帰りがあるようです。
そしてそのシンプルな形状、つまりレンズとシャッターをつけて、フィルムそのものから写真を撮る、という構造上、タフだということも改めて認知されています。
石川直樹さんがエベレストで、過酷な環境ゆえに他のカメラは壊れたけれど「写ルンです」では撮影できたというエピソードを語られたのは、今では「写ルンです」のタフさを物語り、とびきりの商品アピールになったと言えるでしょう。
ちなみに写真家、奥山由之さんが写ルンですを使い作品制作されているアーティストの一人ですが、ちょうど現在東京恵比寿のPOSTで写真展が開催されています。
ちょっとフィルムで写真を撮りたくなるかもしれません。

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『現在の福島県双葉郡』

2011年3月11日から5年が経ちました。
東北地方の太平洋側を中心に、巨大な地震と津波により、日本は近年まれに見る大打
撃を受けました。
未曽有の津波により福島第一原子力発電所は全電源を喪失。
原子炉を冷却できなくなり、1号炉・2号炉・3号炉でメルトダウンが発生。
大量の放射性物質の漏洩を伴う重大な原子力事故に発展してしまいました。

あれから5年、第一原子力発電所周辺はいったいどうなっているのでしょうか?

TOKIOの番組の企画だった「DASH村」がある福島県双葉郡は、第一原発から20キロ圏
内で、現在でも大半の地区が避難区域となっています。
その地域に、ポーランドのフォトジャーナリスト、Arkadiusz Podniesinski氏が、取
材クルーと共にドローンを使いながらの撮影に入っていたそうです。

Podniesinski氏が現地を訪れたときの第一印象は、「そこだけ時間が止まってい
る。」だったそうです。

スーパーの棚にはまだ当時の商品がそのままの状態で、学校の黒板にはその日学生ら
が書き残していった文字が残っていたそうです。

道路に置き去りになった車は深い緑に包まれ、宴会場の座敷のテーブルには皿が並ん
だまま。
まさしく「ゴーストタウン」と同様の光景の中、ただ1つ異質だったのは、地面に規
則正しく並んだ無数の汚染土袋です。

本来なら、田んぼや畑のはずの土地に、ビッシリと埋め尽くされているのは農作物で
はなく、黒い袋。
その汚染土袋が置かれている土地の所有者には、いずれは撤去する、と告げられてい
るそうですが、それがいつになるのかはわかりません・・・。

Arkadiusz Podniesinski氏のサイトです。

http://www.podniesinski.pl/portal/fukushima/

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世界を驚かせたザハ・ハディド氏

4月1日の訃報、ザハ・ハディド氏の死去。
日付けによってネット上ではエイプリルフールかと思った、などと驚きの声が寄せられているほど、急な訃報はショッキングで世界中から悼む声が報じられました。
現在の代表的な建築家の一人として、いくら眺めていても飽きない美しい曲線は独特で、それゆえに「アンビルド(建設できない)の女王」とも言われるほど前衛的なデザインでも注目されていました。日本で彼女の名前が報道されたのはなんといっても新国立競技場の最初のデザインを考案し、その後却下されたニュースで一気に知れ渡ったかもしれません。
映画の中で見た近未来の曲線のようなデザインは、世界各地の彼女の建築物の写真を見るだけでも見入ってしまいます。流れるような線、流麗線とでもいうのでしょうか、建物の形作る線や、内部の柔らかなカーブなど、ものすごく人工的なのに、自然界の鉱物かなにかでできるような見たことがあるような形で、不思議なのに安心感があるようなデザインとでもいったらいいでしょうか。
アンヂルドの女王とは言われたものの、世界中に彼女の建築物が存在しています。建築関係、建築ファンならずとも一人の建築家の建造物を観て廻る旅なんて憧れますね。
筆者はザハ・ハディド氏の建築物では唯一、イタリアローマにある21世紀美術館を訪れたことがあります。閑静なアパートメントが並ぶ住宅街に突如現れる近未来的な建物。一見浮いているようで、それでも美術館内で通行する(遊んでいる)子供達を見ていると、この地域に馴染んでいるのだなあと感じられました。内部の面白さもまた然り。
もっと彼女のデザインをこれからも見てみたかったものです。
ご冥福をお祈りします。

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