『ドローンポリス』

イギリスは意外と治安が悪く、監視カメラが至る所に設置されているそうです。
カメラの存在についてはプライバシーの問題もありますから、場所によっては賛否両論あるでしょうが、そんななか検討されているのが、空飛ぶ監視カメラの導入です。
つまりドローンを飛ばして防犯社会化しようとしているらしいのです。

現在、ドローンのプログラムを指揮する管理官を募集しているようで、人間に代わって警備隊の1チームとして正式導入するかどうかは、6ヶ月間のテストを行なって決定する予定とのこと。

そしてドローンを導入することのメリットについては、行方不明者の捜索や、野生生物の乱獲取締り、また火災発生時など、崖や森林地帯などアクセスしにくいエリアで、ドローンを使って画像や動画を撮影することで、生死に関わる情報を迅速かつ安全に入手できれば、より効率的に対処にあたることができるとしています。

実際導入が検討されているエリアでは、イギリスの他のエリアと比べれば地形的に人が入り込みにくい場所が多いそうで、ドローン隊が請け負うことになるであろう任務は、従来ヘリコプターによってされていた仕事です。
そう考えれば、ドローンは合理的かつ効率的に任務にあたれることでしょう。
しかし、住民からは不安の声があがっているのも事実です。

ただでさえ監視カメラが多いうえに、飛んで動くカメラまで導入されてしまえば、公共の場でのプライバシーというのは一層損なわれていきますからね。
また、警察内部からも懸念する声があがっていて、AIと同じで、人の仕事が奪われていくのではないかというの不安です。
まあ善良な一市民にとっては犯罪が減ってくれれば、願っても無い話ですけどね。

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極彩色ではない蜷川実花

その写真をオンラインのサイト上で見たときには、川内倫子さんの写真かな?と思ったほどです。
5月10日から10日間だけの蜷川実花さんの写真展情報がでました。
え?とおもってしまうのは、定着している蜷川さんの鮮やかでコントラストが強い写真とはおよそ対局のようなやわらかではかなくて消えて溶けてしまいそうな美しい色の写真だからです。
「うつくしい日々」とタイトルされたこの写真展は2016年5月に他界した蜷川さんの父、蜷川幸雄さんの死と向き合った日々に撮影した写真60点が展示されるそうです。
「朝起きたら信じられないくらい空が青くて、あまりにも綺麗だった。」という写真家の言葉のように近しい者のかけがえのない日々に直面した者のみだけ見える風景、同じ日常でも違う見え方が否応なくもたらされるのかもしれません。
この写真展の写真が撮影されたのは昨年の春。その一年後の同じ季節に展示されるこの写真展はかけがえのない日々を撮影した写真だからこそかけがえのない10日間だけの展示なのでしょう。
いつもと違う蜷川実花さんの写真が見れそうですが、プレスリリースの写真を見ているだけでも、ちょっと胸を押されている気分になります。
「うつくしい」が「かけがえない」もので、かけがえないものは苦しい。
5月14日には蜷川実花さんと飯沢耕太郎さんの対談もあります。
原美術館のサイトで是非チェックしてみてください。

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『サイボーグフラワー』

サイボーグと言えば、ターミネーターみたいな、半分機械で出来ている人間を指しますが、世界には「サイボーグ・フラワー」、つまり電気回路をもつ花が存在するのをご存知でしょうか。

結果から言えば、植物の光合成を利用した発電が将来的に期待できる花です。
ソーラーパネルいらずの太陽光発電が可能になるということですね。

世界初の電気植物が誕生したのは、2015年のこと。
スウェーデンにあるリンショーピング大学の研究者たちによってが開発されました。
その電気植物は合成ポリマー製のバラの花。
電気信号の伝導のほか自己組織化が可能な維管束系を構成しています。
維管束とは、水や養分の通り道となる束状の組織のこと。

現段階の技術では、茎の内部を形成するオリゴマーはすべて互いに並列に配線されていて、植物細胞で分離しているため電解質に富んだ性質になっているのだとか。
これは、電気自動車の回生協調ブレーキシステムが一時的に蓄電するのに用いられる「スーパーキャパシタ」をつくるのに重要な要素だそう。
スーパーキャパシタとは、要は短時間で多く充電できるバッテリーのことをいうのだそうです。

はるか昔から、光合成で酸素を作り出して動物の活動を手助けしてくれた植物たちは、このたび人間の未来のためにまた新たな進化を遂げそうです。
とりあえず今は鑑賞を楽しみながら未来を待つことにしましょう。

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京都で観光プラス写真展

今年で5回目を迎えるKYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2017 が開催されます。
KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭の特徴は、なんと言っても開催される会場!
二条城 二の丸御殿台所・東南隅櫓、京都文化博物館 別館、建仁寺内の両足院はじめ、通常は非公開の町家など指定文化財等を含む会場で開催される点です。
これはもう京都を観光しながら、しかも普段は入れないような町家なども見ながらアソシエイト・プログラムを含む18の展示を楽しむことができます。日本人にはもちろん、外国人にもとっても魅力的な写真祭ですよね。
それぞれの展示ごとに関連したイベントがあるのも楽しみの一つです。
例えば両足院での荒木経惟氏の写真展には「荒木経惟の現在を語る」というタイトルで写真評論家の飯沢耕太郎氏によるプログラムが組まれていたり、元・新風館での吉沢亮人氏の写真展での関連イベントには、吉田_亮人氏と京都在住の作家いしいしんじ氏によるトークがあったりと興味深いイベントが盛りだくさんです。
会期は5月14日まで、それぞれの会場は入場無料のギャラリーもありますが、チケットで入れます。ゆっくりと多くの会場を回りたい方には一箇所を除く全会場を会期中各一回のみ入場可能なパスポートがお得だそうですよ。
2017年のテーマは「LOVE」、それぞれの会場でそれぞれの写真家たちのいろいろなかたちの「LOVE」を観てまわりたいですね。

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桜写真といえば

桜満開真っ盛り。
日中もそしてライティングされている夜桜もカメラのシャッター、スマホのボタンを押したくなりますよね。
それでもこの時期の桜はほぼ白いソメイヨシノは、撮ってみると写真撮影の難しさを実感しますよね。ホワイトバランス、露出、ライティングなどが、いざ桜の写真を撮ってみると難しさに気づきます。
お花見のついでに写真を撮ろうとするとなかなか難しいのは桜の撮影条件が限られているからでしょう。日中ならば太陽と桜の木のある環境、時間帯、その日の天気、撮影場所の位置など条件をクリアしなければなりません。
桜の写真と聞いて、みなさんはどなたの写真を思い浮かべるでしょう。鮮やかな蜷川実花さんの桜、数年前に出版された印象的な大森克己さんの桜、白黒写真の美しい森山大道さんの桜。
日本のシンボル的被写体の桜だからこそ、写真家が残す桜の写真は数知れません。
そんななか、近年「桜の写真」といえば思い浮かぶのが鈴木理策さんの桜でしょう。
どうしたらこんなに美しい青空の水色と桜の白色が表現できるのだろう、と桜写真のなかに引き込まれてしまう鈴木理策さんの桜。
最近では作家の窪美澄さんの最新刊「やめるときも、すこやかなるときも」の表紙写真が鈴木理策さんの桜です。
実際に肉眼で見ている桜よりも美しい桜、と思わせてしまう鈴木氏の桜。
お手本を決めて模倣するのは一番のレッスンです、まずは露出を少し上げて(高めに、+)淡い、儚い桜を試してみましょうか。

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『地面に埋め込まれた信号』

とあるオランダの地方都市が、歩行者用の信号機を道路に埋め込んだことで話題を呼んでいます。
なぜならば、オランダも「歩きスマホ」が危険で問題になっているからです。
歩きスマホによる交通事故を防ぐため、たとえ前を見ずに手元のスマホを見ながら歩いていても、交差点の赤信号を見逃さないようにだそうです。
たしかに、逆転の発想ですね。

日本でもポケモンGOの操作による事故がニュースになったりしていました。
ドライバーの脇見運転もさることながら、歩行者が画面操作に集中しすぎるあまり、交差点の赤信号に気が付かずクルマにはねられてしまう事例も少なからずあるそうです。
歩きスマホは日本だけでなくどこにでもある問題なんですね。

で、オランダ西部の街ボーデグラヴェン・レーウェイクで、ライン状のLED照明が横断歩道手前の地面に埋め込まれたそうなんですね。
もちろん通常の信号機もあるのですが、それに連動して赤や青に光ります。
「+Lichtlijn」(オランダ語で「light line」)というプロジェクトだそうで、今は
試験的に1カ所のみで運用されているとのこと。
今後、事故防止への効果が見込めれば、幅広い地域での採用も検討されているということです。

トラムという路面電車が多いオランダでは、スマホに気を取られて信号に気づかない歩行者のせいで路面電車が頻繁に緊急停車しているそうです。
ともすれば、下を向いて歩くことを容認しているようにも取られがちですが、これで実際に事故が減るのであれば、導入したほうが良いでしょうね。

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桜写真のキーポイントは

毎年、今年こそは、と思うのは桜の写真撮影。
一年のうちにほんのわずかな期間だけの撮影チャンス。その間にスケジュールや天候などが合わなければそれだけで撮影のチャンスも半減します。
それゆえに、ポイントを押さえて、ぜひチャレンジしてみたい桜写真。
それは「ボケ」。多くの写真のなかでとても重要なポイントが「ボケ」にありますが、桜写真はなおさらのこと。
揺れるように、儚い一瞬の美しい桜、それが「ボケ」によって引き出されます。
前回写真家鈴木理策さんのため息が出るような桜写真についてお話ししましたが、鈴木さんの桜でも大いにボケが活躍しています。
「ピンボケ」という言葉があるように、焦点が合っていない写真はマイナスイメージがありますが、それは写真のどこにも焦点が合っていない写真のこと。
ここでボケの活用は、一点に焦点が合っていてそのほかがボケている写真、つまりボケがものすごい脇役を果たし主役を引き立てるわけですね。
その有効なボケ写真は、背景はもちろん、実は手前にボケをもってくることです。
桜の木に近づきましょう、桜の花は四方の枝に咲いています、どこかに焦点を合わせると手前に入り込んでる桜がぼけてきます。そんな構図を作ってみましょう。もちろんF値は開放気味で。
さてこの「手前ボケ」効果、桜写真にはもちろん有効ですが、ファッション写真でもおおいに見受けられます。
一見目障りになるかと思いきや、意外な効果があります。
もうそろそろ満開を過ぎてしまうと心配はいりません、これからもっと色味が濃く、「ぼんぼり」のように可愛らしい八重桜も始まります。
まだ桜写真を試せる機会はありそうですよ。
鈴木さんの桜はライフワークともいえる被写体、ちょうど4月13日まで神楽坂のla kaguにて写真集に合わせた展覧会が行われています。

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『防犯カメラのIoT化』

「モノのインターネット」「IoT」という言葉もずいぶん一般的になってきました。
さまざまなモノをネットに繋げることで、生活がより便利になります。
ただ、快適さや安全のために進むIoT化ですが、何でもネットに繋がってしまうということは、個人情報的な危険があるとも言えるのです。

アメリカでは防犯カメラが一般家庭に普及していて、ガレージや玄関、子供部屋などにも使われているそうです。
さらにこれらをIoT化することで、スマートフォンからカメラの映像をモニタリングできるという便利機能が付加されます。
実際すでにそういった商品が多く発売されています。

しかしこの度、防犯カメラの大手メーカーの製品にとんでもない脆弱性がみつかりました。
報道によると、Bluetoothを使ってカメラとインターネットの接続を解除できる方法があることがわかったとのこと。
つまりその方法でカメラは強制的にクラッシュ&再起動し、90秒間のあいだだけ感知されることなく家に侵入できる時間ができてしまいます。

しかもメーカー側はまだその脆弱性に対応できていないというので、ユーザーはどのように対処すればいいのかわからない状態だそうです。
カメラをオフにするか、頼らない生活をすればいいのでしょうけれど、セキュリティのためのカメラが逆に安全対策の弱点になってしまうなんて。。。

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レン・ハンの「Human Love」

ここ最近頻繁に中国の写真家レン・ハンの作品を目にするのは、ひとつは写真美術館として有名なストックホルムにあるフォトグラフィスカでの大規模な個展が今年の2月17日から始まっていたから。
そしてもうひとつはそのフォトグラフィスカでの個展開始八日目にレン・ハン自ら命を絶ってしまったからでしょう。
詩人でもあるレン・ハンのホームページには2007年から書き溜められている詩と、2008年からの写真とともにレン・ハンの突然の死に戸惑い且つ彼と彼の作品にリスペクトしながら、今後について一旦立ち止まり、すべてのプロジェクトを一時停止するという友人と家族からのメッセージが英語、中国語で綴られています。
ほとんどの作品が男女の裸体が被写体である彼の写真には、ヌードでの表現方法がまだどれだけ限りなくあるのかということに気づかせ、時には体の一部を使って幾何学模様やグラフィックを思い起こさせるようなユーモアな作品から、テリー・リチャードソン顔負けなエロス全開な写真もあれば、ハッと息を呑むような美しい裸体の写真までと、撮りたいものを撮りたいだけ撮るという飽くことがない静かで激しいエネルギー突きつけられている感じがします。
今はきっと写真集入手も困難な時期かもしれません。すぐにストックホルムのフォトグラフィスカの展示を見に行くのはもっと難しい。
でもレン・ハンのHPでいくらでも彼の素晴らしい作品を見ることができます。
こんな素晴らしい写真を残してくれたレンハンをおもいながらクリックできます。

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日本公開、ロバート・フランクのドキュメンタリー映画

こちらで以前にロバート・フランクのドキュメンタリー映画に触れたことがありますが、振り返ってみると昨年2016年の10月に記したものでした。
さて日本でも待ちに待った公開が決定。
アメリカでは2015年の10月のニューヨークフィルムフェスティバルで公開されたのを皮切りに、全米ではもちろん、ヨーロッパ、アジアでの多数のフィルムフェスティバルで上映され、2017年の3月でも映画の公式ホームページではアメリカ内での上映スケジュールを発表しています。
監督はロバート・フランクの映像作品の編集も携わってきたローラ・イスラエル監督。サウンドトラックにはトム・ウエイツ、ボブ・ディラン、ヨ・ラ・テンゴそしてローリングストーンズなどなどと、作家やミュージシャンにも数々の影響を与えてきたフランクだからこその楽曲になっています。
インタビュー嫌いのロバート・フランクが、友人ローラ・イスラエル監督の前で見せた姿、彼の生活、そして彼の言葉を放つロバート・フランクが観れる貴重な資料とも言えるドキュメンタリー映画でしょう。

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