第37回写真の町東川賞受賞者が発表されました

第37回写真の町東川賞受賞者が発表されました。
受賞部門は5つ。
海外作家賞に莫毅(モ・イー)氏。国内作家賞に瀬戸正人氏。新人作家賞に岩根愛氏。特別作家賞に白石ちえこ氏。飛彈野数右衛門賞には中野正貴氏。
錚々たる顔ぶれです。
国内作家賞の瀬戸正人さんは受賞にあたって「作家の言葉」の中で最初に東川町を訪れたのが師匠である深瀬昌久氏が特別賞を受賞した1992年に代理出席をした際に、そしてその後自身が新人賞を受賞した際に2度目の訪問。そのときに「2度あることは3度ある、また来るつもりです」と挨拶したそうで、今回の国内作家賞受賞でその通り再再訪になると綴っています。
1985年に「写真の町」と宣言し実際にその通りとなった現在まで36年の歴史があるからこそこういった巡り合わせもあるのでしょう。
新人作家賞には2018年に写真集「KIPUKA」写真展「FUKUSHIMA ONDO」で木村伊兵衛写真賞を受賞した岩根愛氏が、そして飛彈野数右衛門賞に数々の写真家に影響を与えた写真集「TOKYO NOBODY」や「東京窓景」の中野正貴氏が受賞。審査講評では中野氏に関し「一貫して東京を撮り続けてきた中野正貴しである。集大成展『東京』が開催されたのは2019年だったが、誰もいない東京の姿を写した代表作『TOKYO NOBODY』などが捉えた光景が、コロナ禍によって、また新たな意味を孕むことになったことが話題となった」と記されています。
初日と二日目にメインイベントが集中し2018年には2日間の来場者が3万5000人を上ったという東川町国際写真フェスティバル。昨年は新型コロナウイルスの影響で中止や変更事項がありました。
今回の受賞作家作品展は7月31日から9月1日、東川町文化ギャラリーで開催予定です。この作品展やフェスティバルを含め、あらゆる展覧会、文化活動、音楽活動が早く通常になりますように。
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大切な目のために

スマートフォンにタブレット、コンピューターやテレビのモニター、カーナビやデジタルウオッチなどなど、現代社会の中で私たちが目にするものの多くがデジタル機器です。
フォトグラファーにとって信頼あるレンズメーカーのZEISS(カール・ツァイス社)は写真などの撮影レンズのみならず半導体関連機器や医療機器、私たちの身近なものでは眼鏡レンズの製造まであります。
歴史ある光学機器製造会社ZEISSの眼鏡レンズサイトには興味深いことをいろいろ発見します。
単焦点レンズからサングラスレンズ、ドライビングレンズなど様々なレンズが製造されていますが、興味深いのは現代の生活に合ったデジタルレンズです。
「ピクセルで表されている世界は、目に大きな負担をかけています」
こんなドキッとするようなフレーズがあります。これは生活の中でデジタル機器を見て非常に近い距離に焦点を合わせたり次の瞬間には遠くを見たりと目の筋肉と水晶体に負担をかけているからだそうで、それが加齢とともに頭痛、肩こり、目の炎症など症状が増えてくる原因になっているそうです。
それを緩和するためのまさに現代生活ための常用レンズというのが商標登録商品にもなっているデジタルレンズです。目の負担を軽減するために開発されたレンズは人工光のブルーライトの大幅カット、超低反射、最大限に薄く抜群の耐久性、そして紫外線防止機能があるレンズ。
仕事や趣味に集中すればするほど目を酷使しているのを実感する時ってありますよね。眼精疲労から広がる体の疲れも実感しますよね。
ZEISSの眼鏡レンズのHPを読むだけでもあらためて目を大切にしなければいけないな、と思ってきます。
HPには「視覚プロフィールチェック」なるものもあり自分のライフスタイルに最適なレンズを診断してくれるのも興味深いサービス。
もうひとつ気になるのがコンタクトレンズユーザーのために開発されたリフレッシュレンズ。コンタクトレンズを外した後に疲れ目をリラックス、眼精疲労を低減する眼鏡だそうで、読んでいるだけで試したくなってしまいます。こちらもZEISSの商標登録商品です。
カメラのレンズのみならず、生活の中のメガネのレンズも頼りになりそうなZEISS、目のケアのために気にかけてみたい事柄です。
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観たい写真展

実業家の邸宅が土地、建物、美術作品とともにしに寄贈されて1972年に美術館となった西宮市大谷記念美術館。こちらで石内都氏の写真展「見える見えない、写真のゆくえ」が開催されています。
初期の作品「連夜の街」は約40年前作家自身がプリントしたヴィンテージプリントが展示、原爆被爆者の遺品を撮影した「ひろしま」、フリーダ・カーロの遺品の「Frida by Ishiuchi」「Frida Love and Pain」、その他に国内初公開、最新作など合わせておよそ170点の作品展示だそうです。
これまでのインタビューでも度々話されていますが、これだけの作品の数々、そして連なる国内外の受賞歴のある石内氏ですが使用機材は35ミリのニコンF3のみということにびっくりします。そして全て自然光での撮影。以前ドキュメンタリー映像を見たときにも淡々と自然光の中でF3で撮影している姿がありました。
ちょうど今、田附勝さんとの対談をこちらで読むことができます。
とにかく暗室での作業が好きとおっしゃり、撮影は暗室に入るためのものとあっさり語ります。
お二人の会話と石内氏が語る事柄やエピソードが興味深くてすらすら読んでしまう対談です。
現在の移動に不自由が伴うことがなければ今すぐにでも見に行きたい展覧会、7月25日までの開催なのでそれまで観てみたい写真展です。ちなみにこちらは巡回展ではなく西宮市大谷記念美術館だけでの開催。建物や庭園と合わせて堪能してみたい見逃せない展覧会です。
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少女たちのポートレート

柔らかさと冷たさを内包するような自然光で撮影した少女たちのポートレートで知られる山元彩香さんの写真展「We are Made of Grass, Soil, Trees, and Flowers」が現在タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルムにて開催中です。
写真展のタイトル「We are Made of Grass, Soil, Trees, and Flowers (人は土と木と草と花でできている)」は2018年に発表したタイトルに花を足したもので少女たちを撮影した場所が東欧各地から今回は2019年にアフリカで撮影された作品が発表されています、「花」という言葉が付け加えられた今回のタイトルは前回の作品から引き続き繋がっていることを指しているのでしょう。
この写真展では13点展示され、さらに11月6日から東京都写真美術館にて日本の新進作家vlo.18にて参加し同シリーズを含めた17点の作品が展示されます。
そして2019年に出版された「We are Made of Grass, Soil, and Trees」に続き今回の「We are Made of Grass, Soil, Trees, and Flowers」が同じくT&M Projectsから出版されます。
独自のスタイル撮影と息を潜めて鑑賞したくなるような山元彩香さんの世界を堪能できそうです。

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