カメラのお手入れ

この自粛期間、家の掃除、積まれた本や書類の整理、衣類などの断捨離など、時間があるからこそ普段手の届かない部分の片づけをしている方が多いですよね。
日常の一部過ぎて目に付かないことや、単に面倒で手付かずになることは家の中に多くあるものです。
気候はよく、湿気も少ないこの時期に、カメラのお手入れもこの時期にぴったりです。
カメラの点検をかねた清掃は各メーカーのサービスセンターなどでも利用すると便利ですが、こんな時期だからこそセルフケア。
普段気にならなくてもカメラやパソコン、スマートフォンなどに手の跡が残るほど、皮脂は結構ありますし、
ファインダーを覗くカメラのボディー部分には顔の皮脂や化粧類などの脂も残ります。
カメラの掃除と聞いて、ややこしそうな印象があるかもしれませんが、汚れやほこりをとるお手入れならばクロスとブロアーとブラシがあれば十分です。

一通りセルフケアができる掃除と一緒に、レンズに装着したままにしてあるプロテクト用のフィルターも外して掃除したり、カメラバックからすべての機材とアクセサリーを取り除いて
カメラバックを干すのも、ほこり取りになりますし湿気を追い出すのに役立ちます。
普段からカメラのケアが好きだという几帳面な方もいらっしゃるでしょう、そういう方は手入れをする道具も既製品だけでなく使いやすくて合理的なものを見つけるのも上手です。
例えば、ブラシ。既製品のブラシではなく「歯ブラシ」をうまく使っている知人が教えてくれました。
非常にやわらかい毛先の歯ブラシってありますよね、あの歯ブラシの小さな形状がカメラのほこり取りにとても便利だそうです。
確かに小回りが利きそうだし、手軽なものです。
自分スタイルの手入れ方法や道具ができると掃除自体も楽しくなります。
いざお手入れしてみると、所要時間は数分。カメラメーカーによるお手入れ方法のビデオなどもYouTubeにあるので、まずは気軽に参考にしながらするのもいいですね。
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オンラインビューイング

COVID-19の影響で多くの美術館も休館になっていますが、
世界の名立たる美術館やギャラリーがオンラインビューイングを提供しています。
この時期、この機会だからこそ「観にいきたい」ものです。
実際に足を踏み入れたら方向感覚を失ってしまうほどの規模、ルーヴル美術館やメトロポリタン美術館、
ヴァチカン美術館などの大規模な美術館であればヴァーチャルツアーで場所や位置を確認しながらじっくり見るのもいいですね。
憧れの現場ではその場の雰囲気や高揚、人の流れでじっくりと鑑賞できなかったものを、あとでカタログなどで再確認するなんてこともあります。

訪れたことがある美術館も、いつかは行ってみたい美術館もクリックひとつで自宅にいながら鑑賞できるのはまさにこの時代の醍醐味です。
数あるオンラインビューイングでもヴァチカン美術館のビジュアルツアーもおすすめです。
なかでもシスティーナ礼拝堂のビジュアルツアーは圧巻。
訪れたことがあれば、360℃描かれた内部装飾に圧倒され、どこから鑑賞したらいいのか戸惑うほど。さらに人の数におされ、
立ち止まると注意され、思い通りに鑑賞できないこともあります。
観光客のなかにはオペラグラスを用意して、人の流れに揉まれないように壁際に位置して、ミケランジェロの天井画を鑑賞している人もみかけます。
そんな大きな作品、システィーナ礼拝堂を無人の状態で360℃そして床から天井までオンラインビューイングでじっくり鑑賞できるのです。
小さな入り口から入って振り向くと、壁一面にある「最後の審判」、そのほかの壁面には三層に分かれて、絢爛な布のフレスコ画、
キリストの生涯を描いたフレスコ画、歴代の教皇の肖像画、そして天井画にはミケランジェロの「アダムの創造」と、盛りだくさんの見所を
自分のペースでじっくりと鑑賞することができるのです。
見たい箇所だけピンポイントに、歴史と過程、エピソードを交えて鑑賞するのも、オンラインビューイングだからこそできる楽しみ方ですね。

お目当ての美術館にオンラインビューイングの提供があればもちろん、さほど興味が美術館であっても、
ちょっと「観にいく」と思いのほか発見があるかもしれません。
この機会に世界の美術館をのぞいてみてはいかがでしょう。
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支援のしかた、それぞれ

前回お話したニューヨークでのチャリティープロジェクトのほかにも、興味深いプロジェクトがあります。
写真家、ヴォルフガング・ティルマンスが主宰している政治からジェンダー問題、アートに関する活動をしている非営利団体「Between Bridges」が、
今回の新型コロナウイルスによって経済危機に面しているクリエイターをサポートする活動を始動しました。
「2020Solidarity」というその名は直訳すれば「2020結束、2020連帯」といったところでしょうか。
40以上のアーティストが集い、デザインされたポスターをHPで見ることができます。それぞれのアーティストのポスターがどのようなチャリティーに関連しているかポスター下から
寄付サイトにリンクし、そこからクラウドファンディングとして参加できるシステムです。
ポスターは50€、$50、£50から参加でき、ポスターのサイズはA2(59.4×42cm)。
ヴォルフガング・ティルマンスが主宰しているだけあって、参加しているアーティストが豪華です。
アンドレアス・グルスキーにトーマス・フル、ジリアン・ウェアリングなどなど、そしてもちろんティルマンスも参加。

支援先は現在のロックダウンによってどの都市でも共通の問題になっているライブハウスやギャラリースペースなどさまざまです。
日本でもライブハウスや映画館や劇場など存続危機にさらされ、署名活動や支援について論じられていますが、
クラウドファンディングのようなプロジェクトをを通して支援できることができたら、まさに一緒に支援している実感があっていいですよね。
HPのポスターから支援先のサイトにリンクされていて、単に寄付をしてポスターを手に入れるのではなく、どの場所を支援しているのかもよくわかります。

作家のスティーヴン・キングがツイッターで次のような言葉を載せました。
「もし、あなたがアーティストはこの世に不要なものだと思うのなら、自粛期間、音楽や本や詩や映画やペインティングなしで過ごしてみてください。」と。
クリエイティブな活動とその作品群が私たちの生活の中にどれだけ浸透し、不可欠なものかということをこの時期再認識します。
支援のしかたも形もそれぞれ、そしてクリエイター、アーティストであるからこそ支援のしかたは無限大に形を自由にかえてプロジェクトに参加する楽しみさえも提示してくれます。

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