第47回木村伊兵衛写真賞ノミネート発表

第47回木村伊兵衛写真賞ノミネート発表

1975年創設の木村伊兵衛写真賞、第47回のノミネート作家が発表されました。
王露(オウロ)さん、清水裕貴さん、新田樹(たつる)さん、吉田亮人(あきひと)さん、吉田多麻希さんの5名です。
王露さんは写真集、そして4名は写真集と写真展がノミネート作品として選考されました。
祖母と従兄弟の写真「The Absence of Two」や亜紀書房「しゃにむに写真家」のエッセイが印象的な吉田亮人さんのノミネートは個人的にも嬉しいニュースです。
好きな写真家、印象的な作品、写真集など応援している作家がノミネートされるとさらに受賞発表が待ち遠しいですよね。
今回も選考委員は、写真家の大西みつぐさん、長島有里枝さん、澤田知子さん、そして小説家の平野啓一郎さんです。受賞発表は3月下旬です。
その後の受賞作品展はもちろんのこと、選考委員の選評も楽しみです。

美術館の照明

展示会場では作品の鑑賞に集中して改めて考えたりしませんが、集中して心地よく作品鑑賞できるのも照明技術のおかげでもあります。
日本一照明にこだわる美術館といわれているのが、パナソニック汐留美術館。
家電メーカーとして個人や法人向けに商品を展開しているだけあって、美術館内の照明は全て自社開発したLED照明を使用。今や美術館ではLED照明が主流であり、その3つの特徴を挙げているのは、紫外線や赤外線をほとんど含まないので作品を傷めないこと、省エネで器具のコンパクト化、演色性が高く作品本来の色彩を再現できるという点。
調光機能内蔵LEDスポットライトは展示に合わせて器具ごと個別に調光して、作品の忠実な色を再現しているそうです。
そのほかにもガラスケースへの照明の映り込みや鑑賞者の目の負担など条件を配慮しながら展示の照明が決定。
絵画などのガラスケースの照明の反射って気になりますよね、立ち位置を変えないと反射が強くて作品そのものがうまく見れないこともあります。
美術館の展示は基本的に自然光ではなくて照明によって鑑賞するので、いかに美術館内のライティングが重要か気づきます。
建設設備として美術館や博物館のための照明商品開発や美術館では全国の美術館の学芸員さんを対象にした「照明研究会」を行うなどして、企業としても美術館としてもミュージアムという環境での照明に力を入れているんですね。
「照明」というひとつに注目しながら展覧会を見ても、その美術館、その展覧会のこだわりが伺えて興味深いかもしれません。