『地下鉄を撮る』

カナダのフォトグラファー、クリス・フォーシスは、多くの人にとってはただの移動手段のひとつでしかない「モントリオールの地下鉄の駅」を、日々撮り続けています。

カラフルだけども飾り気のない彼の写真は、地下鉄の駅を足早に通りすぎる人々が気付くことのない、駅の知られざる美しさを映し出しています。

被写体を見つけるべく、フォーシスは彼の目を奪う何かに出合うまで、その路線に乗り続けるそうです。
その何かを見つけるとすぐに、ベストアングルを求めてあらゆる場所をくまなく探りだします。

フォーシスはまず自分のスマホを使って構図を考えるそうです。
そして頭のなかで構図を描くとすぐに、キヤノン70Dを三脚に取り付け、誰もいなくなるまで待って写真を撮ります。
人のいない景色を撮るには大変な忍耐が必要だそうです。

また、そこには作品のために十分な自然な明かりはないので、長時間露光にして。
もし彼が電車を撮るのであれば露光は一般的にf/8、100ISOで1秒前後だとのことです。

彼は自分の作品をInstagramにアップし、ハッシュタグ(mtlmetroproject)を使って写真を整理しています。
すると驚いたことに、ほかの人たちも自分で撮った地下鉄写真を同じハッシュタグで掲載し始めたそうです。
いまのところ、全部でほぼ1000枚の写真が投稿され、一大ムーブメントとなっています。
フォーシスもこの動きを楽しんでいるようです。

このプロジェクトを始めたのは1年前、フォーシスは約40の駅を撮影しています。
すでに半分以上を撮ったそうですが、全駅を制覇してもこのプロジェクトをやめる予定はないそうで、「地下鉄探検でインスピレーションと楽しみを見つけられる限り、撮影をやめる理由はない」と、語っています。

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『時差ボケを軽減する飛行機』

海外旅行に付き物なのが「時差ボケ」ですね。
特にアメリカやヨーロッパなどへのロングフライトでは日本と昼夜が逆転するため、到着後に眠気やだるさに悩まされることが多いです。

その時差ボケを軽減してくれる飛行機が、エアバス社の新型機「A350 XWB」。
照明にLEDを使うのはこれまで同様ですが、色温度などをタイムリーに変えることで、乗客の体内時計を調整するのだそうです。

すでに中東のカタール航空が導入し、そしてこのほどシンガポール航空も運航を始めたとのこと。

私たちの体は体内リズムで時間を刻んでいますが、短時間でタイムゾーンをまたぐと体内時計と到着地時間との間にギャップが生じます。
そのズレによる症状がいわゆる「時差ボケ」です。

放っておいても自然に治るものですが、短期の旅行の場合は、なるべく早くズレを解消できるに越したことはないですよね。

「A350 XWB」ではフライト中、太陽光を模して自然なリズムでLEDが灯されます。
人の体は光によって刺激を受けますので、乗客は普通に移動しながらも自然と体内時計を調整することで、時差ボケの軽減が期待できるとのことです。

日本の航空会社では、JALがその機体を発注済みだそうで、19年にも登場する見込みのようです。
この技術、今は新しいものですが、これからの飛行機旅ではスタンダード仕様になるのかもしれませんね。

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『牛乳×LED照明の結果』

ノーベル賞も獲った世紀の発明、LED。
安全・省エネルギーで多彩な光、まさに万能とされるLEDライトにも、思わぬ弊害があったという調査報告が発表されました。

ニューヨーク州のコーネル大学の調査によれば、アメリカ国内で発売されている牛乳は、LEDライトの光にさらされると、品質を落とすというのです。

品質というのは何を指すのかというと、ズバリ「味」です。
研究によると、「まったく光に当てていない2週間前の牛乳」と「数時間LEDライトに当てた新鮮な牛乳」を用意し、被験者に飲み比べてもらいました。

2週間前の牛乳なんて腐りかけで、出来れば飲みたくないものです。
新鮮な牛乳のほうが美味しいに決まっているはずなのですが、それでも、多くの消費者は前者の味を好んだといいます。

実は、日光や人工的な照明が、食べ物の味に影響を及ぼすというのは以前から知られている事実なのです。
光エネルギーを受けると、牛乳内のリボフラビンやその他の感光性成分が活発化して、タンパク質や過酸化脂質に影響を与え、品質を劣化させるのだそうです。
そしてそのせいで、美味しい牛乳はまるでプラスチックや段ボールかのような味がするのだとか。

日本では牛乳といえば紙パックに入っているイメージが一般的ですが、アメリカでは半透明の容器に入っているのが主流です。
研究者達は、光を通さない遮光性のあるパッケージにすることで、味への影響を抑えることができると指摘しています。
日本にも透明のビンに入った牛乳はありますし、何だか紙パック牛乳より美味しそうに見えるのですが、そうではないのでしょうか。

照明は食品を美味しく見せるために使用されたりしますが、光に当てている間どんどん品質は落ちていくらしいので、見とれてないでさっさと頂いちゃいましょう。

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『何の変哲も無い風景を一変させる手法』

デイヴィッド・オーグル氏は幻想的な風景を、何の変哲もない場所から生み出すアーティストです。

暗闇の中に美しく輝く球体、光を放つ煙、そしてレーザー。
これらを利用して、オーグル氏はまるで異世界のような光景をつくり上げます。

http://www.davidogle.co.uk

彼の作品「Looming」は、写真とインスタレーションアートを魅惑的に組み合わせたプロジェクトです。
オーグル氏は何もない風景の真ん中を歩き回り、そこでLEDや発煙筒、アクリルの球体といった物を使用して、ほんの一瞬、その場限りの彫刻作品をつくり出し、写真を撮影します。

例えば、マッチを擦って火をつけ、LEDのスイッチを入れ、風景のなかに作品をつくり上げたり。
そうした一瞬を切り取っているのです。

彼はいつも、午後遅めの時間から自分の好きな場所を見つけ出して、夕暮れ時あたりに撮影を開始するそうです。
ぞれぞれの作品は一瞬限りのものなので、どれも異なり、選んだ場所や使用した道具に応じて、精巧につくり上げられます。

ある夕暮れ時、オーグル氏は海辺の穴に球体を置き、赤色LEDや発煙筒によって、燃え立つ赤い熔岩のような作品をつくり出しました。
LEDでその場所を照らし出す一方で、数本の発煙筒に火をつける。
すると偶然、絶好のタイミングで風が巻き起こり、光を反射した煙の渦が生み出されたそうです。
ほんの一瞬の光景でしたが、撮影を行なうには十分な時間でした。

オーグル氏は、自らの作品のことを「何の変哲も無い風景を一変させる手法」だと言います。
そして海や雪の降る景色といった、いつもまったく違う場所や気象条件で、予想だにしない現象を試しながら撮影をしているそうです。

異世界のような風景を作り出し、表現する。
デイヴィッド・オーグルの活動にこれからも注目です。

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『雲の壁画』

アムステルダム・スキポール空港の出発ホールに、長さ112mの「雲の壁画」が現れました。
見る角度によって風景が変わる「レンチキュラープリント」という印刷技術によるものだそうです。

112mものサイズのレンチキュラープリントは世界最大だそうです。
この作品を手がけたのは、オランダのデザイナー、ダーン・ローズガールデ氏。

http://youtu.be/8shBWJcjO8g

スキポール空港の出発ホールを歩くと、雲が描かれた長い壁の前を通ることになるでしょう。
見た人はとても大きなLED画面だ、と最初は思うかもしれません。
しかし、これは単なる画像ではなく、雲の風景に奥行きがあるのです。
視差があり、見る人が動きを止めると、雲たちの動きも止まります。

レンチキュラープリントとは、シート状のレンチキュラーレンズを使って、見る角度によって絵柄が変化したり、立体感が得られたりする印刷物とのこと。

「画面の雲をつかもうとする子どもたちもいますが、彼らは雲をつかむことはできません」と、デザイナーのダーン・ローズガールデ氏は語っています。
彼は、ゴッホの「星月夜」をモチーフにした光る自転車道や、スモッグを吸収する建物などを発案・制作してきた世界が注目するデザイナーです。
この動きのある約112mのパノラマ「BEYOND」は、氏のスタジオによる最新のプロジェクトです。

技術的には、レンチキュラーレンズが1インチ当たり15個の密度で重ねられていて、レンズの下には190億画素以上のインクの層があり、さらにLED照明が全体を光らせています。
フレームが大きいほど動きもスムーズになり、10cmの厚さをもつ壁画が奥行何kmにも及ぶ深さを表現しています。

こちらの動きに合わせて雲の動きが少しずつ変化するというのは、単に映像を映し出すだけでは得られないリアルな感覚ですよね。
デジタルで雲を表現するのは簡単ですが、アナログなプリントだからこそ良いんですね。

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『Snapchat用サングラス』

海外のティーン達に大人気のアプリ「Snapchat」は、送った画像や動画が10秒で消える仕組みが特徴のSNSです。
日本でも「スナチャ」と呼ばれ、学生の間で大流行しているそうです。

他のSNS同様、動画や写真を友達に共有できるチャットアプリなのですが、これが他のアプリと違うのはその画像の閲覧時間を制限できること。
1秒から10秒までの好きな時間を設定してシェアします。
時間を過ぎればその画像はもう見ることができなくなるのです。

10秒で消えて残らないので、気軽にくだらない画像や動画を送れるというところが人気の理由。
「SNS疲れ」なんて言葉も生まれるご時世ですからね。。。

そしてその「スナチャ」が勢いに乗ってガンガン攻めます。
この秋にカメラ付きサングラスを発売するとのことです。

カメラ付きサングラスと言えば、失敗に終わった「グーグルグラス」が思い浮かびますが、値段はその10分の1だそうです。

スマホ並みの多機能ではなく、あくまでもスタイリッシュさにこだわって、Snapchatで即シェアできる動画撮影にのみ特化したサングラスです。

おもしろいのは動画のフォーマットで、これは画角115度の魚眼レンズです。
これだと肉眼で眺めた風景に一番近い映像が撮れるのだそうです。
ユーザーは撮りたいときに横のボタンをタップすれば録画がスタートし、下のリングが光って録画中なことを周りに告げます。
撮影が終わると、自動的にSnapchatのメモリーに投稿される単純な仕様です。

革新性を狙ったグーグルグラスのコンセプトとは全く異なって、オモチャのようなハードウェアとのことですが、さてどうなるでしょうか。

http://youtu.be/XqkOFLBSJR8

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『カメラレンズの違いで、やせたり太ったり・・・』

メラのレンズにはたくさんの種類がありますよね。
そしてもちろんそれぞれ写り方が違います。
人物を撮影する時には注意深くレンズを選択しないと、すごくやせて見えたり、逆にふっくらして見えてしまう、のだそうです。

Jim Zubさんのツイートでは、カメラレンズが異なるとどれほど太って見えるか、わかりやすく比較されています。

20mmから200mmのレンズで、膨れあがるように顔と髪のボリュームが大きく変化しているのがよくわかりますね。
レンズの倍率を上げると「圧縮効果」と呼ばれる像の変化が現れます。
圧縮効果が起こると像の遠近感が薄まり、前後が圧縮されたように見えます。
これが人物写真に現れると、後ろの方の輪郭が前に出てきてしまうので、太って見えるという仕組みなのです。

さらにカメラの焦点距離が顔の特徴を平らにさせることで太って見えたり、直線がカーブして見えるようなレンズ歪の現象が生じて、顔が丸々と撮影されることがあるようです。

人物写真といえば、高倍率で低F値なレンズを使って背景をボカすというのがセオリーでもありますが、、、色々な特性を考えておきたいものですね。

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『月のミニチュア照明』

夜空を見上げて月を見るだけで、どこか不思議な安堵感やロマンチックな気分を感じてしまいますよね。
はるか古来より、月は神秘の象徴です。

この月のもつ魅力をもっと身近に感じようと、月をそのままミニチュアサイズにして、照明器具化したのが、「Luna」ランプです。
「夜空の月を部屋の中に」というコンセプトだそうです。
台湾のデザインチーム「Acorn Studio」によって制作されました。
クラウドファウンディングですが、人気殺到で、資金は目標額の約20倍も集まったとのこと。

https://www.youtube.com/watch?v=9endT5h0VdE

この「Luna」は、内側に仕込まれたLEDによって満月のようにあたたかく光って部屋を照らしてくれます。
本物の月面のような表情は、ガラス繊維とラテックスゴムを組み合わせることで再現しています。
ただし、模様は完全に同じではないそうです。

気になるサイズは、ソフトボール大のミニサイズから、リビングの中で大きな存在感を放つ特大サイズまで、7種類の大きさがラインナップされています。
1ルクス程のささやかな明かりから、5ルクス程まで調光が可能で、気分に合わせて月光を変えられます。

床に直置きしても良し、天井からコードで吊るして夜空に浮かぶ月のように使っても良しです。
月の持つ不思議な魅力をインテリアとして味わってみてください。

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『Art Camera』

Googleが絵画作品を記録するための専用カメラ、「Art Camera」を開発しました。
「Google Cultural Institute」という美術作品のアーカイブプロジェクトのひとつです。
世界中の美術館に無料で貸し出しされ、これまでに1000作品以上の絵画が撮影されています。

https://www.youtube.com/watch?v=dOrJesw5ET8

そして、撮影された高画質な画像はGoogle Cultural Instituteというウェブサイトにて公開されています。
https://www.google.com/culturalinstitute/
「Art Camera」はギガピクセル単位で記録し、サイト上に公開されているうちの約200作品は、10億画素もの超高解像度画像で、筆のタッチや絵具の乗り具合、キャンバスの風合いまでを鑑賞することが可能です。
マウスホイールでズームすれば、美術館で目を凝らして見ても見えない程の、高画質な絵画を堪能できます。

これまでは、絵画を超高解像度画像にするためには、高額な機材と作業時間が必要でした。
これをより手軽に撮影してアーカイブするためのカスタムメイドカメラが「Art Camera」です。

この「Art Camera」は自動的に絵画を至近距離から何百枚も撮影し、それをつなぎ合わせることで高精細な画像を作成します。
またレーザーやソナーシステムを利用することで、正確なフォーカスでの画像撮影を可能にしています。

「Google Cultural Institute」のいちばんの目的は、絵画作品を高精細なデータにして、次世代へ残すというもの。
そのうえ、ウェブ上に無料公開されれば一石二鳥ですよね。

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『寝落ちについて』

テレビを観ながら眠りにつく、いわゆる「寝落ち」は良くないことなんでしょうか?
これまで、いくつかの研究で、スマホをはじめとする電子機器が発するLED青色光が、睡眠には良くないという結論が出されていますが。

ただ、アメリカの国立睡眠財団が2011年に行った調査によれば、アメリカ人の60パーセントはほぼ毎晩、就寝の直前までテレビを観ているそうです。

では、60パーセントの人が睡眠障害なのかというと、おそらくそうではないでしょう。
就寝前のスマホは良くないと言われていますが、就寝前のテレビは一体どうなんでしょうか。

通常、就寝時間が近づくとメラトニンという睡眠ホルモンが分泌され、眠くなってきます。
しかしLEDの青色光は、メラトニンの分泌を阻害することから、寝る時間になっても目が冴えて、深い睡眠が出来なくなると言われています。

テレビはスマホ等と比べて、より受動的なので脳への刺激は少ないだろうとされていますが、実際テレビが睡眠に与える影響については詳しく研究されていないらしいです。

結局よくわかっていないのが現状なんです。

しかし人の睡眠は、個々の体質や習慣にも左右されるために一様ではありません。
場合によっては、光の影響を上回るほどに強く習慣化されることで、まるで子守唄のように、むしろ寝やすくなることがあるそうです。
質の良い睡眠を取るために、必要な習慣ならば「寝落ち」も結構なのではないでしょうか。

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