『コダックが10年前のロゴマークを復活させた理由』

コダックが2006年に廃止した「K」マークロゴを10年ぶりに復活させました。
35年にわたって世界で最も広く認識されるシンボルとなってきたロゴをコダックが復活させた理由は何なんでしょうか。

そもそも「K」マークロゴを生み出したのはグラフィック・アーティストのオスト
リッヒ氏。
1971年にコダックは、オストリッヒのデザインした、カメラのシャッターをモチーフとする赤と黄色のロゴを採用しました。
以後、35年間にわたって、世界で最も効果的で広く認識されるシンボルのひとつとなったのは言うまでもありません。

その後2006年に、コダックはこのロゴを簡素な赤文字のロゴにリニューアルしました。
企業のロゴ変更は珍しいことではありません。
海外の競合やデジタル技術の到来により、写真業界における同社の独占状態が崩され、時代に乗り遅れないための改革としてイメージチェンジなのです。
しかしそれでも業績は悪化し続け、ついに2012年にはコダックは破産申請を行いました。

そして現在、コダックは復活プランを抱いています。
最新型の8ミリフィルムカメラ「Super 8 Camera」や、写真の撮影と編集のためのスマートフォン「Ektra」など新製品の開発・発表をしています。

ここで「K」マークロゴを復活させたのは、コダックの原点回帰という想いが込められているからです。
また、「現代のノスタルジア」を感じさせる意図もあるそうです。

実はオリジナルデザインに若干変更を加えた、リ・デザインになっています。
ただ、「K」の文字が、カメラのビューファインダーに注がれる光線、あるいはスクリーンに投影される光線のように表されたデザインはそのままで、オストリッヒのデザインの資産価値がたしかに受け継がれています。

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