シュタイデルのドキュメンタリー

公開時期は前後するものの、今年は写真家、写真関係者のドキュメンタリー映画が相次いで公開された年でした。
すでに再上映も終えましたが、今回は写真集をつくる有名な出版社の出版者の映画をご紹介します。
写真集コレクターや写真集好きには言わずと知れた、シュタイデル社創設者のゲルハルト・シュタイデル氏のドキュメンタリー映画です。「世界一美しい本を作る男 ~シュタイデルとの旅~」。
「かっこいい」「すてき」「おもしろい」写真を見つけるとシュタイデル社の出版物だったなんてことがありませんか?プリントの美しさはもちろん、装丁、デザイン、構成など面白くて、写真集を所持したいという独特な説得力を持っています。
それは書籍の編集から、レイアウト、デザイン、印刷、製本、出版という初めから最後まで自社でまかなうという独自なシステムが成り立っているからかもしれません。
「商品」ではなくて「作品」をつくる姿勢がひしひしと伝わってくる、まさに職人肌で冷静さの間からふつふつとわく情熱さえも見え隠れします。
ヨーロッパ圏内では本屋さんに行って、写真集コーナーに行けば、必ず何冊かはシュタイデル社の出版物を手にすることができるほど流通しています。それだけの知名度と信頼がある出版社ということで随分大きな出版社かと思っていましたが、実は社員は40数名とのこと。まさに少数精鋭!
一流写真家からのオファーのみならず、近年のクライアントは主要な美術館まで。
このドキュメンタリー映画を見たら手に取る写真集への思いもひときわ違ってくるかもしれません。

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