小絞りボケ

「小絞りボケ」この言葉、聞いたことありますか?
写真用語では回折現象という言葉のほうが一般的かもしれません。
回折現象、つまり光などの波が障害物の後方まで回り込む現象を回折というように、レンズを絞って口径を小さくしすぎると解像力が低下して起こってしまう現象です。F値をしぼってしぼって絞りすぎるとこの回折現象が起こるという訳です。

実際にこの「小絞りボケ」「回折現象」が表れた写真を目にしないと分からないという方もいらっしゃるかもしれませんが、実際撮影や撮影後の編集時点で目にして「?」と思ったことがあるかもしれません。
例えばF2.8、F11、F22で撮影したとして比べてみましょう。
開放気味のF2.8で被写界深度が浅いためにピントが合っている部分以外はボケも顕著に表れます。しかしその分ピント部分は非常にシャープ且つ鮮明に写ります。
カメラ、レンズにもよりますが、F11さらにF16またはそれ以上にF22などのF値をある程度絞っていくと、絞ったのだからピントが全体に合うとおもいきや何となく曖昧なピントではっきりしなくなります。非常に絞ったF値になると全体的にピント自体がなくなってくるのです。それが「小絞りボケ」「回折現象」です。

撮影時に被写界深度を深くして全てにピントを合わせたいと思って、絞りを絞りすぎて、かえってピントが合わなくなって不思議に思ったことがあるかもしれませんね。その理由がこちらです。
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