逆三角構図

先日お話しした「三角構図」につづき、その反対「逆三角構図」についてみてみましょう。
もう言葉からしてマイナーに思えますが、その通り。
三角の反対ですから、つまりは頂点の山部分が下にきて、ベースの底辺部分が上にある形をとった構図になります。
分かりやすいものは建物を斜めにとった構図。
建物や人物を斜めに撮影する傾向は、被写体そのものが画面に入りきれないために対角線上にして被写体を写すためということと、あとは撮影者の好みもあるでしょう。
遠近感を効果的に出せば有効かもしれませんが、実はこの逆三角形構図、いかにも不安定な印象を与えます。少し軸線を正したくなるような生理的に安定感を欠く効果を生むんですね。

これまでにも何度かお話ししてきた基本的な構図、例えば黄金比分割や前回の三角構図を理解することは大切です。しかし同時に、日の丸構図やこんかいの逆三角構図といった、「王道」ではない構図を理解することも大切です。
違いを分かるのには比較できるものがなければ分かりません。また「マイナー」であったり、「王道でない」ものも、表現の仕方や伝えたいものによっては有効に機能します。
理解をして上手に使いこなしたいですよね。

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