『エクアドルの歩く木』

ドラえもんなどマンガの世界ではよく見るかもしれませんが、実際にはありえない。
そんなものが南米エクアドルにあるそうです。
それは「歩く木」です。

「ソクラテア・エクソリザ」と呼ばれる樹木がそれ。
まるで地面に立っているかのような、タコの足みたいな、その根っこ。

https://www.youtube.com/watch?v=CsluhSBGFF0

これが季節ごとの太陽の位置に合わせて常に動き続けるそうです。
地元のツアーガイドによれば、日に2~3cm、年間だと20mも移動するとのこと。

新しく硬い土に向かって伸びた根が、時間をかけてそこに定着すると、今度は幹の部分がそちらに向けて徐々に曲がりだし、古い根をゆっくりと引っこ抜く。
こうして、良好な日光を求めてゆっくりと”歩く”のだそうです。

何だか少しこわいけれどロマンのある話ですね。
しかし、残念ながらほとんどの科学者がこの「説」を否定しています。

2012年のライブ・サイエンスには、「この木は確かに存在するが、歩きはしない。風(あるいは斧)の力がない限りは動かない」という記事が掲載されています。
コスタリカの生物学者で、この樹の研究の権威であるヘラルド・アヴァロス氏によって、「木は歩かない」と結論付けられてしまいました。
2005年に実施した大規模な調査結果から導き出した答えです。

アヴァロス氏は「ツアーガイドが熱帯雨林の観光客を楽しませるために思いついた作り話では」とコメント。
でもその樹の「立ち姿」は、ホントに歩き出しそうな雰囲気。
信じるか信じないかは自由です。

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