構図と視点

前回の3分割法をお話しすると、絵画と同じように写真の構図というテーマが気になってきます。
今回はその構図の効果についてもう少し見ていきましょう。
3分割法というのは最も有名な構図で、被写体を縦、横3分割にした際に交わる4点のどこかにテーマである被写体をもってくる方法です。
ストーリー性が増しますし、それによってその写真に対して、人が想像する余地を残してくれます。実はそうするようにこちらからそう見せているともいえるのですが。

人の視線は習性をもっていて、3分割法のように目を引かれる構図があるように、
例えば映像内に線があるとそれを目で追ってしまうということもあります。つまり線が人の視線を誘導するということですね。
遠近感を利用した、風景写真の中の長く道などがいい例でしょう。
その効果を利用すると、シンプルに線を描いている映像であったり、または線の先に何かそれを妨げる、つまり線の終わりがあるパターンなどは逆にさらに目を引くことになります。左右対称の構図もそのひとつで、同じように見えて、左右のどちらかのどこかの部分が違うと、そこに目がいってしまうということがあります。
また、写真内に枠のようにして写真のふちが濃い色で囲まれるとフレーム効果が発して、安定した構図としてみることができます。例えばトンネルから出口を移すと、トンネル部分が暗く、外の外観が明るく写りますね。その効果です。

このように構図の作り方を見てくと、表現の広がりがでてきますし、本来私たちがもつ視点の面白さに気づかされます。
写真撮影を通してこういったことに触れるのも、写真の魅力のひとつです。
撮影機材はライトグラフィカで