フォトジャーナリズムの重要性

10月5日、ノーベル平和賞の発表がありました。
コンゴ民主共和国のデニ・ムクウェグ医師とイラクの人権活動家のナディア・ムラドさんの二人です。
ノーベル賞委員会は「二人は戦争や武力紛争における性暴力根絶に向けて努力した」という首相理由を説明した通り、ムクウェグ医師は武装勢力による性暴力の被害女性の治療にあたって、ムラドさんは自身の過酷な経験をもとに性暴力被害の救済を訴える活動をしています。

ナディア・ムラドさんの名前にピンときたという方がいらっしゃるのではないでしょうか。
2016年に赤々舎から出版された、林典子さんの「ヤズディの祈り」という写真集。イスラム国に攻撃され、独自の宗教と文化を継承してきた民族「ヤズディ」の人々のポートレート、そのなかに今回ノーベル平和賞を受賞したナディア・ムラドさんもいるのです。

ムラドさんは2014年にイスラム国の襲撃によって拉致され、強制的な「結婚」という名の性的な暴力を受け、その体験を踏まえてヤズディの女性たちの被害を世界中に訴え、2016年9月から国連親善大使に就任して活動を広めています。

当初は拉致されたままの親族への考慮のため顔を隠して取材に応じていたそうです。
今回のノーベル平和賞受賞によってさらにムラドさんの活動が多くの人に伝わるのは確実です。
でも、なぜ少数民族のヤズディがここまで虐げられていったのか?
そのことを詳しくわかりやすく、フォトジャーナリストの立場から林典子さんご自身でリポートされた記事が2016年12月27日、東洋経済オンラインに載っています。
フォトジャーナリズムの重要性をひしと感じる記事と、そして今回のノーベル平和賞の受賞です。

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