『空き家』

家を撮影するオーストリア出身の写真家、キャサリーナ・フィッツさん。
イギリスのリヴァプールやマンチェスターの家を映した写真だそうです。
しかし彼女が映し出した写真の中の家は、何か違和感を感じます。

http://www.katharinafitz.com/projects/boarded-up_houses.html

どの家も窓や扉が鉄板で塞がれてしまっており、どこからも入れなさそうになっています。
もちろん人の気配も感じません。
実はこれらはすべて、「空き家」なのだそうです。
入り口が封じられていて住居としての機能を失った建物は、さながら巨大なオブジェのようでもあります。

イギリスでは、空き家の数は60万戸あるそうで、そのうちの20万戸は半年以上も空き家の状態が続いているといいます。
ロンドンは東京よりも家賃が高いと言いますが、多くのホームレスがいる一方で、イギリス全土を見渡せば使われないままの家もまた数多くあるのです。

フィッツはそんなイギリスの住宅事情を浮き彫りにするべく、空き家だけを撮影した作品「Boarded-up Houses」を制作しました。
フィッツはまた、写真だけでなく映像も撮影していて、YOUTUBEで公開しています。
https://youtu.be/0TZg624CQ84
カメラは通りに沿って移動しながら、空き家だらけの街並みを映しています。
窓も扉もみんな塞がれてしまっている家が延々と続いていく風景には不気味さを禁じえません。

さて、イギリスの空き家は60万戸、率にすると3~4%になりますが、世界で最も人口減少がすすむ日本はどうかというと、、、何と約820万戸、14%もの住宅が空き家になっているのだそうです。
これは大変ですね。イギリスの比ではありません。
日本はどうなるのでしょうか。。。

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