『照明のちらつき』

照明のちらつき、気になりますよね。
ジッと見ていると目がすごく疲れるので、健康的にも良くなさそうな気がします。
しかし、この「照明のちらつき」が商業空間にとって画期的な効果を及ぼすのではないかと期待されているのです。

今やネット通販が当たり前の時代で、リアルな店舗はネットで買う際の言わば確認のためのショールーム的な存在になりかけています。
ですが、商品を手に取って買える喜びはリアル店舗のみの強みです。
さらに欲しいものを簡単に見つけられれば、ネット通販にはない利便性、娯楽性につながります。

日本では家電メーカーとして知られるオランダのフィリップス社が開発したのが、人間の眼に見えない光の明滅を利用した屋内ナヴィゲーションの技術です。
それは「インドア ポジショニング システム」(IPS)と呼ばれ、照明の光を高速で明滅させてデータを送る技術を応用したものです。
人間の目には見えないLED照明の明滅をスマートフォンのカメラで認識させ、数十センチの精度で位置と方位を認識させます。
これをスマホの地図アプリと連動させれば、屋内ナビとして使えます。

例えばスーパーでは、このように使えるそうです。
まず、客が店内でスマホを取り出し、専用アプリを立ち上げます。
すると、スマホのカメラが天井のLED照明の明滅を認識、スマホ画面には店内のマップが表示され、目的の商品を検索すると、画面上のマップに棚までのルートが示されます。
このとき、照明のちらつきはごくわずかで、人の目には感じられないほどだそうです。

また、目的の商品の価格や他にオススメの商品なども表示させれば購買意欲の向上につながります。
さらに、店内での客の動きや、探した商品などの履歴を店舗側が分析すれば、マーケティングにも役立ちます。
ネット通販を前に苦戦しているリアル店舗が収益性を高め、売り場を活性化させる有力な手段になる可能性を秘めているというわけですね。

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