目線の位置

同じものをとっても人それぞれ違った写真になって出来上がる。
写真コースなどを受けた方には強く実感する事柄のひとつかもしれません。
同じテーマまたは課題を与えられたり、またはワークショップとして同じ時間に同じものをとったりしても、人それぞれ違った写真になります。
これって面白いですよね。人の見方が、つまり視線が違うことがよく表される結果ですね。

さて、数回ペット撮影についてお話ししてきましたが、今回のテーマはペットのみならず、風景写真、都市写真、またスナップについても幅広く効果が出る撮影ポイントです。
目線を下げること。つまりは低い位置からカメラのシャッターを切るということです。
ペット撮影で言うと、人が立っている状態でペットを撮影するのと、しゃがんだりしてペットと同じ目線でカメラを構えて撮影するのとでは、そこに映し出されるペットの視線、表情、趣が変わってきます。つまり被写体に対して近づく、ということですね。そしてまた、風景写真でもたった目線の位置ではなく、低い姿勢で同じように撮ると、パースペクディブ(遠近感)がひろがり、何気ない風景でも迫力ある一枚として印象が変わります。
写真内の地面の面積が大きく占めるかたちになりますが、F値を絞りすぎず、ある程度開放気味に、そして焦点を遠くに置いてみてください。地面の前ボケがいいアクセントになって、より立体感のある、そして奥行きの広がる写真が撮影できるでしょう。
目線。ふとすると忘れがちですが大切な要素のひとつですよ。
写真照明