編集者の写真

生活雑誌「暮らしの手帖」の中の連載、岡本仁さんの「今日の買い物」が好きです。
毎回取り上げられる街、都市で、岡本さんが町歩きをしながらその風景や食べたもの、買ったものを文と写真で綴られる連載です。
始まりのページには大きな写真、それから立ち寄ったお店や飲食店の写真はキャプションと一緒に小さな写真が並びます。そのひとつずつをキャプションと写真を交互にじっくり見ます。
行ったことのない街でもなんだか懐かしいような感じがしたり、いつかここに行ってみたいとお店をメモしたりと旅に出たくなったり、無性にぶらぶらと散歩をしたくなったりします。

大変著名な方ですが、岡本仁さんを知ったのは暮しの手帖のこの連載でした。
文と写真をこれだけのページで連載を持ってるのならば写真家なのかな、とはじめは思ってましたが、さすがに編集者の手腕で、文章もまた素晴らしく惹きつけられます。

そんな岡本さんの月に一度更新のオンラインコラムがあります。
タイトルは「好物歳時記」。
編集者の枠にとどまることなく、ランドスケーププロダクツにてイベントのプロデュースまで手がける広範囲な活動をされていて、なるほどだから視点も面白いのかと膝を打ちます。
そんな岡本さんの「好物」をシンプルに一点取り上げて、写真とその食べ物についてのコラムが掲載。それがまた面白いんです。
プロの写真家に公開インタビューする「Talkinbout photography – 誰でも撮れて誰でも発信できる時代の写真論」というイベントも企画されて写真家との交流も深く、また猪熊弦一郎氏をこよなく愛するそうで、瀬戸内国際芸術祭2019にて高松市の四国村での猪熊弦一郎氏の展覧会の監修も手がけられました。
岡本さんの携わる仕事が面白くて目が離せません。

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