『アメリカ人「宇宙人はいる」』

最近の調査によると、アメリカ人の半数以上が宇宙人の存在を信じているそうです。
まあその是非はともかく、デンマークの写真家が、とくに“信心深い”20人を撮影した写真シリーズが興味深いです。

デンマークの写真家は、2週間かけてアメリカを旅して、「エリア51」や「ロズウェル」といった場所を訪れました。
使用したのはペンタックス67、マミヤ7、マミヤ656、フジ645などの中判カメラだそうです。

写真シリーズ「Phenomena」は、愛情にあふれた目線で「彼ら」を写し出します。
「彼ら」とは例えば宇宙人と2年間一緒に暮らしたと言う人や、宇宙人の子どもを身ごもったと言う人など、20人のアメリカ人。
写真家は自らの作品について「これは多様性を認めるコミュニティのポートレイトそのもの」と語っています。

http://www.andrefrereditions.com/en/books/photography/phenomena/

特に印象的なのは、1975年にアリゾナで宇宙人に誘拐され、その5日後にニューメキシコのガソリンスタンドで開放されたと主張している男性。
彼のエピソードは映画のモデルにもなったそうです。
その眼差しは、暖かい光に照らされた窓のある無人のガソリンスタンドを通してカメラに向けられ、何かしらのトラウマを生き抜いた疲労感さえ感じられます。

何かストーリーがあると、写真作品の受け取り方も違ってくるものですね。
中判カメラで撮影された、淡いトーンの写真もその雰囲気を醸し出しています。

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