『スマホと、それを持つ手』

この現代では、電車、カフェ、映画館、トイレなど、どこに行っても食い入るようにスマホの画面を見つめている人を目にします。
カミル・コタルバの写真はそんなスマホ依存の人々の異様な姿を描き出しています。

多くの人々と同じように、カミル・コタルバはどこにいても、授業中でも、バスに乗っていても、友達とディナー中でも、衝動的にスマホに手を伸ばし画面を見てしまうそうです。

彼は自らのそんな行動を止めることはできません。
別にダメなことではありませんが、「テクノロジーが日々の行動を変えてしまったんです」と彼は言います。
それに気がついたときは、自分自身に「なぜスマホが必要なんだ」と問いかけるようにしているそうです。

彼のこの経験は作品「Hide and Seek」にインスピレーションを与えました。
とても風刺的な作品です。
私たちの生活においてスマホとの絶え間ないつながりがどれほどの力をもちうるのか示しています。

この作品では公園のベンチやレストランのテーブル、地下鉄のホームで、身体は無く「手」だけがスマートフォンを握る様子が描かれています。
そこではみんなスクロールしたりダブルタップしたりして画面に夢中になり、周囲の世界を忘れてしまっているようです。

http://www.designboom.com/art/kamil-kotarba-hide-and-seek-smartphones-without-people-11-05-2015/

コタルバは批判をしているわけではなく、人々に自らの行動について考えるようすすめているとのこと。
にもかかわらず、彼自身はスマホをチェックすることを止められないでいるのだそうです。
メールのお知らせや「いいね」、コメントは誰かとつながっている感覚を与えてくれて、素晴らしすぎて止められないのだそうです。

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