望遠レンズの圧縮効果

望遠レンズといえば、遠くのものを大きくして撮影する。というイメージがありますが、遠いものを引きつけて撮影する他にも望遠レンズならではの撮影方法があります。
それが「望遠レンズの圧縮効果」といわれるもので、被写体の後ろにあるもの(背景)をも大きく写し出すことができる効果を利用した撮影方法です。
望遠レンズは、広角レンズとは反対に、背景にあるものがこちら側にぐっと迫ってくるように大きく撮影できます。その「ぐっと迫る」感じから圧縮効果と呼ばれるのでしょう。

例えば、人物を撮影する際に同じ構図のまま、広角レンズと望遠レンズで撮影するとしましょう。
後ろには木があるとします。広角レンズで撮影すると人物が大きく写り、背景の木は肉眼で見るようなそのままの大きさで写ります。
望遠レンズで撮影すると広角レンズと同じくらいの大きさで人物が写り、さらに背景の木も大きく、そして人物のすぐ後ろにあるように写ります。
望遠レンズで撮影すると人物と木の距離を縮めたように、つまり人物のすぐ後ろに木があるように写ります。これは望遠レンズのmm数が大きくなればなるほど、焦点距離が長くなるほど現れる効果です。

ポートレートとでも、こどもの撮影でも、風景撮影でも印象的なショットが撮れるので、何かちょっと物足りない、、と思っている場合には望遠レンズでの撮影で違った手法で撮影するのも楽しいですよ。集合体が被写体の場合も効果がよく現れるので、密集した花畑や、人の密集した場面などにも、うまく活用できそうです。
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