写真でも動画でも

何度か取り上げてきた構図の作り方。
被写体を真ん中に持ってきてしまう「日の丸構図」と反して、画面の縦と横それぞれ三分割して線が交わる点に主被写体を置く、「黄金分割」があることは、前にもお話ししましたね。

構図の取り方によって、被写体の印象を大きく変えることができるため、構図の取り方ひとつで、撮影初心者であっても撮影の「うまさ」を表現できる大きなポイントなのです。

主張したい商品、主役である人物、強調したいモノなど、それをそのまま真ん中に持ってくるのではなく、黄金分割のように、四隅のどちらかに寄せて構図を決めていく。またはF値を開放近くに開けて、被写体の前後にボケを強調して写し込む、などといったこれらのテクニックは、いわゆる「写真は引き算」といわれるように、すべてを写し込まない、余計な要素を削ぎ取っていく、まはた被写体の周りに多くのものがある場合は、それをボケを利用して主役を引き出す。といったことにつながります。

この構図の作り方、実は写真でも動画にも言えることなのです。「見せ方」はあらゆるところで目にします。例えばスポーツ番組でも、伝えるという純粋な面からではアスリートの表情を真っ向から写す撮り方もあれば、「見せる」場面では、写真と同様「黄金分割」が使われることがあります。つまり、写すべき被写体よりも背景の方が多く面積を占める画面に仕上がります。背景の面積が多く占めたとしても、被写体が真ん中にあるか、それとも三分割した交差した点に配置するかによって随分印象が変わります。こんな風に、写真だけでなく、動画でも構図の取り方が共通することがあります。撮影ストロボ機材