レンズを交換するという楽しみ

一眼レフカメラの醍醐味といえば、レンズを交換できるということ。
被写体から背景、被写体が画面を締める割合、撮影場所など様々な目的でカメラボディーはそのままで、レンズを交換できるということが可能なのです。
つまりそれは、同じ被写体を撮影していてもレンズを変えることで違う写真になりうるということにつながります。
何度かお話ししてますが、一般的にはじめの一眼レフカメラでは50mmレンズを使用します。
標準レンズといい、画角がヒトの見え方と似ているので、肉眼で見ているものと撮影して写真として写される「絵」が近くて使いやすいんですね。
使いやすいだけでなく、この標準レンズで練習していくと被写体とカメラの距離感や、シャッタースピードと露出、ボケの表れ具合などがつかみやすいのです。
使い慣れたはじめてのレンズから、広角レンズやマクロレンズ、望遠レンズなどに変えてみると、その見え方の違いに感動さえ覚えます。
レンズが違うだけでこれだけ視覚、画角が変わってくるということを実感します。
標準レンズだけでは、ある段階から「もっとこう撮りたい」「被写体に近づきたい」「画角を広く撮りたい」などなど欲が出てきます。
それを満たしてくれるのが、レンズ交換です。

レンズはF値が小さければ小さいほど明るいレンズで、その明るさに伴って値段も高くなります。
レンズはある意味カメラボディーよりも値段がはってくるので、長年楽しめるようにじっくり吟味して撮影目的にあったレンズを揃えていくといいですね。

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模倣という練習法

これは写真撮影ばかりに言えることではありませんが、模倣をするということ、つまりはコピー、まねするということが実際は「習う」「学ぶ」という練習につながることがよくあります。

例えば、好きなフォトグラファーがいても自分で撮影するものと、好きなフォトグラファーの作風は一致しないことがしばしばあります。
ただ、好きなフォトグラファーの写真を長く見ていくと、自分で撮影した写真の色合い、コントラスト、色調などそのフォトグラファーの具合に似てくることがありますね。
こんな感じに、近づくという行為そのものがそこにある技術を練習するということになります。

この「模倣」で効果的な練習方法は、同じ被写体を撮影することです。
あのフォトグラファーの作風ではなくて、実際に一枚の「あの写真」といった具合に。
それはスティルライフでも、風景でも、ポートレートとでもいいのです。とにかく一枚の写真と同じ被写体を撮影してみます。
すると、自分で撮影した写真と「お手本写真」に違いが出てくることが分かります。それは被写体が画像を締める割合、つまり画角の差だったり、被写体と背景のボケの違い、どの部分に焦点が合わせてあるのかという違い等々。その違いを埋めるように撮り続けると、お手本写真で使われているレンズやF値、露出などが想像でき、そうしていくうちに撮影テクニックを習得していくのです。
「真似る」というのは簡単なことではありません、それゆえに工夫して、想像して、模倣します。
「あの写真が大好き」という一枚をお手本にして練習するのは、新たな発見も伴い興味深いものですよ。

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カメラの好む場所

計画を立てて投資にも似た気持ちで購入するカメラは、撮影後の保管場所にも気を配らなければなりません。
頻繁に撮影する場合はともかく、ある程度の期間撮影することなくカメラやレンズを保管する場合には、その保管がカメラのコンディションに関わってきます。
カメラボディー、数本のレンズ、アクセサリーなど、なにげにこれらはかさばります。
小さなスペースに都合良く詰めてコンパクトに収納したいものですが、みなさんどうされてますか?
貴重品でもありますから、見えないところに保管したのですが、かといって日本の湿度の多い気候を考えつつ保管場所を探しましょう。
なぜならば、メタルやプラスチックでできたカメラボディーやレンズにも「カビ」という何とも厄介な存在がつくことがあるからです。
例えば押し入れ。日当りや風通しによっても異なりますが、衣類に異臭やカビなどつく場合は御法度です。ワンルームなどの場合には、キッチンやバスルームからの湯気の影響があるので、上部へ収納するのは避けたいですね。もちろん日が当たる場所も避けますよ!

本格的には防湿庫といったカメラ専用に、適度の湿度が保たれたものもありますが、簡易のドライボックスといったケースに、食料品用の乾燥剤などを入れて保管するやり方もあります。
ポイントはボックス内にあまり機材を詰めすぎないことと、乾燥剤の入れ替えを怠らないことです。簡易ボックスなど、ちょっとした予算でカメラの状態を保つことができます。
是非快適な場所でカメラの保管を!

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ロー・ポジションとロー・アングル

海外でも人気と評価が高い小津安二郎映画。
名作は白黒からカラー映像まで様々ですが、今観てもなお古さを感じさせないのは日本人ならではの「美」と「生活」が垣間見れるからかもしれません。
反対に、現在の日本では薄れてきている「家族のかたち」や「つながり」を再発見することもあります。
さて小津映画が海外で人気なのは日本美がゆっくりと映し出される魅力のみならず、小津映画の特徴的な画面構成、画角、構図も特徴的だからと言われています。

有名なこの小津式はカメラの位置が低いことです。
「小津のローポジション」と言われるのはこのゆえ。ローポジションとはカメラを構える低い位置を表します。ちなみに高い位置で撮るのがハイポジションで一般的な映画やドラマでの撮影位置が目の位置にあたるアイポジションです。
このローポジションと混合するのが、ローアングル。
ローアングルは低い位置から被写体をアオリ気味に見上げて撮影する技法のことです。
小津のローポジションは多少なりとも上向きはあるものの、あくまでも低い位置でカメラを設置し撮影したローポジションです。
この撮影方法は日本人の生活スタイルである、日本間、畳の日本式家屋と、正座をすると低い位置に配置される人物を最適なポジションで構図するという効果を生みました。

テーブル、椅子での生活スタイルの欧米とは人の生活の高さ自体が違ったんですね。
美しさを追求した映画監督の撮影方法が現在でもその映像によってみることができます。
映像と写真では違いますが、視点となる「絵」には共通点がたくさんあります。こんな風に映画から写真撮影のヒントを得るのも素敵なことです。

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ブロガーの写真掲載

最近毎日必ず目にすると言っていい単語「アベノミクス」。
先日やはりこの「アベノミクス」に関連したテーマの記事を目にし、「プロブロガー」というカテゴリーがあることを知りました。
「職業 : プロブロガー」、なるほど時の変化とともにIT関連が変化し続けるように、職業の種類も変化し続けるのですね。

情報の共有または仕事のプロモーションと言った宣伝的な情報提供、記録としての媒体などとブログの役割は様々でしょうが、一般人には趣味の範疇かもしれません。
しかし今やそれがまるで作家のようにブログの収入で生計を立てている人が出てきているとは、いろいろな需要と供給、そして変化するアプローチの形態を感じます。
さて、プロまたはかなりの頻度でアップするブロガーがブログ内で写真をどのように捉えているのか少し見てみましょう。
まずブログでは毎日、定期的に記事をアップすることが大切ということで、つまり早さをも要するということです。そのため写真を掲載する際にも画像編集が早くてキレイなソフトを使用することが大切だそうです。なるほど。
高画質で撮影した写真をそのままでは重すぎてしまいます。かといって圧縮しすぎたりすると画像が粗くなりますし、適切で美しい写真の編集を追い求めていると時間がかかりすぎます。それでキレイに圧縮し、劣化のない写真に編集できるソフトを使用するそうです。

文章がメインのブログでも、写真がメインのブログでもまずは更新し続けることが大切だと言うのは説得力があります。アップするまでに時間がかかりすぎては億劫になり続かないこともあるかもしれません。ブログを目的で写真撮影をする場合は、撮影時の基本的テクニックに合わせて、写真をアップするまでの画像編集でも、ご自分が使いやすいソフトを探されることも、ブロガーとしてのポイントになりそうですね。

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レトロ写真

高画質、HD、3Dなどと言ったように日々進化する映像の世界。クリアでキレイな映像にひきこまれるような魅力がある一方、だからこそなのか、フィルム映画のようなレトロな映像が目を引くことがありませんか?
多数派に反して少数派はどんな意味でも目立ちますよね。
技術を駆使して、常に最新の美しい映像を研究し続ける現在も、一昔前のざらざらとした映像が魅力的というのは映像のみならず、写真の世界でも同じことがみられます。
スマートフォンの写真アプリケーションや、最近ではコンパクトカメラ自体にレトロ機能があって、ポラロイド写真や、フィルム写真の雰囲気、古く色あせてしまった写真のディテイルなどを楽しめますよね。デジタルカメラになって、きめ細かい美しさが追求されるのと同時にこのように昔のスタイルが人気になるというのは、なんとも皮肉な傾向ですが。
逆流する流行的なこともあるでしょう。前述したように少数派が「目を引く」からかもしれませんし、そしてさらに古さの中に「懐かしさ」といった安堵感のような優しさを感じさせるからかもしれません。

商品撮影といった物撮りには適さないかもしれませんが、ポートレートやスナップ、表現方法としてこういったレトロな写真を用いるのも面白いものです。
「目を引く」写真をつくる手段として利用するのもいいですね。

新宿西口ライトグラフィカ

写真から見るお国柄

あるメーカーがコンパクトカメラ発売に際して日本を含めたアジア2国、欧米2国、合計4カ国の人々にカメラ、写真についての調査を発表しています。
調査の対象は対象は子どもを持つ両親。
カメラに求めている性能、機能などはどの国も共通している内容なのですが、興味深いものは写真の捉え方と撮影後の写真の利用方法などの違いです。

例えば、そもそも写真を撮る理由で、日本では「子どもの成長の記念」という名目が多く、海外では「家族や知人と共有するため」とのこと。確かに日本では運動会、入学式、卒業式と言ったように学校のイベントに合わせて、その晴れの舞台を逃さずにと撮影する機会が増えるような気がしますが、一方海外では日本ほど学校でのイベントが頻繁ではなく、例えば運動会といった場はあまり見受けられません。そして日本ではその「成長の記録」をアルバムなどにして保管する一方、海外では「人に見せるもの」として外に発信される傾向があるのも違いのひとつです。

この他には、日本では「子ども」のみを写真を持ち歩くのが多いのに対し、海外では「家族写真」が半数を占めるという結果もありました。これは好みもあると思いますが、ひとつ感じるのは、例えば持ち歩く写真だけではなく、家に飾る写真も海外では子どもの写真だけでなく、家族写真も飾るというのはよく見かけられますね。欧米では子どもでも個人として尊重される一方、写真においては子どもだけで撮影するのではなく、子どもと両親、家族全員でひとつという意識があるからでしょうか。
家族を大切にするのに国境は関係ないのですが、その国々の文化や習慣の違い、考え方が写真にも投影されるというのが面白いですね。

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タイトル

写真にタイトルをつけることが必要な場合があります。
それは展示会に出品する写真であったり、コンテストに応募する作品であったり、また冊子や写真集を制作したり、個展を開催するにはその個展自体のタイトルも必要になりますね。
名前をつけるのって意外に難しいもの。
思いつきでとっても印象的なネーミングが出てくることもあれば、考えても考えてもぱっとしないことも。
写真は「見る」ことによってその場で感じたり、受けたりするものがありますが、そこに「読む」タイトルが加わることで写真への理解と印象、それから作者の意図などの伝達にも大きく関わってきます。
そのため結構侮れないものなのです、タイトルは。
さてタイトルをつける方法には、人それぞれありますが、なかなか時間がかかる場合は、10個でも20個でも箇条書きで候補をまず書き綴るといいでしょう。
思いつくままフレーズのようなタイトルでも、一単語だけでも。
そこからゆっくり写真と照らし合わせて選んでいくのもいいですし、知り合いや友達から意見を聞き一番好評だったものを選ぶというのもいいでしょう。

もちろんテーマに沿ったタイトルが必要な場合もありますが、意味深なタイトルだからこそ目を引くということもありますね。
また名詞などで終える「体言止め」のタイトルは印象強くなる効果もあります。
展示会を見に行ったときに、人の作品のタイトルを見るだけでも面白いものです。こんな楽しみ方で写真を鑑賞するのもいい勉強になります。

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料理ブログ写真

こんなに美味しそうで、つくりやすそうなのに、、メインの写真がぼけてる、、なんていう料理写真って結構みかけませんか?
ブログだけでなく、webレシピでの紹介が盛んなため、近年ありとあらゆる料理のレシピが載っているような気がします。
料理好きには、新しい食材を調べる際にレシピ集に行き当たりとても便利ですよね。
定番レシピが丁寧に分かりやすく書いてあったり、オリジナルが効いたひと味違った趣向で料理されているお皿も見ているだけで楽しいものです。
ただやはり、もったいない!といったショットを目にすることも。
説明画丁寧で、作る過程の写真もあって分かりやすい!だけどメインの写真のピントが、色合いが、明るさが、、、というのはたとえ一般の方々の投稿といえども正直残念なものです。
レシピサイトによっては投稿した方のレシピでオーディションなるものもあるようです。
そういったものはやはりレシピはもちろんですが、なんといっても見栄えの写真による評価が重視されるようです。そうですよね、オーディエンスの投票があったとしても、写真の力によって判断することは少なからずかと思います。

ブロガーの方を含め料理写真を撮影され、興味のある方は是非撮影の仕方のご相談から、気軽な照明機材やカメラアクセサリーのアドバイスなど是非お気軽にお問い合わせください。
喜んで対応いたします!
ちょっとした違いで料理写真がグッと変わってきます!

撮影機材のライトグラフィカ

逆三角構図

先日お話しした「三角構図」につづき、その反対「逆三角構図」についてみてみましょう。
もう言葉からしてマイナーに思えますが、その通り。
三角の反対ですから、つまりは頂点の山部分が下にきて、ベースの底辺部分が上にある形をとった構図になります。
分かりやすいものは建物を斜めにとった構図。
建物や人物を斜めに撮影する傾向は、被写体そのものが画面に入りきれないために対角線上にして被写体を写すためということと、あとは撮影者の好みもあるでしょう。
遠近感を効果的に出せば有効かもしれませんが、実はこの逆三角形構図、いかにも不安定な印象を与えます。少し軸線を正したくなるような生理的に安定感を欠く効果を生むんですね。

これまでにも何度かお話ししてきた基本的な構図、例えば黄金比分割や前回の三角構図を理解することは大切です。しかし同時に、日の丸構図やこんかいの逆三角構図といった、「王道」ではない構図を理解することも大切です。
違いを分かるのには比較できるものがなければ分かりません。また「マイナー」であったり、「王道でない」ものも、表現の仕方や伝えたいものによっては有効に機能します。
理解をして上手に使いこなしたいですよね。

撮影用照明の専門店