世界最大級の写真コンテスト

ソニーワールドフォトグラフィーアワードは2017年で10周年を迎え、これまで累計エントリー数が100万点を超えているという、世界最大級の写真コンテストです。
コンテストの部門は4つに分かれ、参加無料で誰でも応募することができます。
HPには言語設定が13ヶ国語あり、コンペティション内容、これまでの受賞作品など日本語ページもあり、応募作品は全てオンライン受付のみなので、世界のどこにいても登録さえすれば応募できるコンテストです。
すでに応募は開始され、締め切りは部門ごとに違いますが、来年2017年の1月です。前年2016年の作品が応募対象となり2017年に審査され、受賞作品が決まるわけです。
注目度はメディアに取り扱われる数を見てもわかります。
2015年にはこのコンテストと、出展フォトグラファーについて約74万件の記事が世界中で掲載され、英語の記事に関しては約9億5千万人に読まれているそうです。
2015年の一般公募部門カテゴリー1位受賞者は「リスクは皆無、チャンスは無限。応募しない理由はありません」と言っています。
みなさんもいかがでしょうか。

撮影機材・LED照明の専門店

『ポーカーフェイス vs AI』

フィンランドのオウル大学の実験で、20人の協力者になんの感情も顔に出さないよう
指示し、その表情を1秒100コマという高性能カメラで撮影しました。
つまり、ポーカーフェイスを撮影したのです。

ウソがつくのが上手い人は、表情に出ない、というのが理由のひとつにあるでしょ
う。
ウソなのに真剣な顔だったり、悲しいのに笑顔だったりと、巧みなポーカーフェイス
で感情を悟られないよう、コントロールしているのです。

ところが、オウル大学の研究チームにより開発されたAIシステムは、人間の微妙な表
情まで読み取り、感情を見抜くことが出来るらしいのです。
AIシステムは、人間の目では感じ取ることができないような、ごくわずかな顔の動
き、心理学者が「マイクロエクスプレッション」と呼ぶ些細な表情まで読みとること
ができます。
人間のつくりだすポーカーフェイスには限界があり、対人間ではダマせても、コン
ピューター相手ではそうもいかないというのです。

撮影した写真からは、164タイプの無意識のマイクロエクスプレッションが認識され
たそうです。
それらの表情を、アルゴリズムに学習させると、そのAIは、見事にウソが見抜けるよ
うになりました。

ただこの結果を受けて、表情や感情を読みとるのに人間よりもアルゴリズムの方が
勝っていると断定するのはまだ早いでしょう。
しかし、些細な表情を見逃さずに察知するというだけならば、コンピューターの精度
はかなりのものです。

表情の無いコンピューターからしてみたら、人間のポーカーフェイスなんて、とても
豊かな表情に見えるのでしょうね。

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『いま蘇るポラロイドカメラ』

ポラロイドカメラは、しばらくのあいだ生産が中止されていましたが、2008年、IMPOSSIBLE PROJECT(インポッシブル・プロジェクト)によって、インスタントフィルムが復活を果たしました。

そんな“不可能を可能にした”インポッシブル・プロジェクトから、この度まったく新しいポラロイドカメラ「The I-1」が発表されました。

「TheI-1」は、オリジナルのポラロイドカメラの形を継承した、新しいカメラです。

基本的にはアナログなカメラですが、Bluetooth 4.0が搭載されていて、専用アプリを通してリモートトリガーやセルフタイマー、ノイズ除去、二重露光などの機能、そしてシャッタースピードとF値の調整などの操作が可能です。

またUSBで充電可能なバッテリーを内蔵し、レンズの周りにはLEDのリングフラッシュが搭載されています。
リングフラッシュのLEDは12個で、広いレンジに焦点を合わせるための8個と、被写体に近い距離でより柔らかく発行する4個のLEDから成り立っていて、これらが被写体までの距離と光環境にもとづいて、発光を自動で調節してくれます。

ちなみにフィルムは8枚で2700円からと、なかなかの価格。
スマホで無限にタダで写真が撮れてスグ見れるこの時代には、もはや「インスタントカメラ」とは呼べないポラロイドですが、一枚一枚のシャッターを大事にして、少しずつ画像が浮かび上がってくる、あの独特の雰囲気を楽しみたいものですね。

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『スマホの衛生事情』

前々からトイレの便器なんかよりお金やスマートフォンなどの方が菌の付着率は高い
などと言われてきましたが・・・。

イギリスの大学の学生グループが、個人の所有するスマートフォンの衛生調査を実施
しました。
彼らはスマホをペトリ皿の培地に押し付け、3日後に中を確認してみたんだそうで
す。
すると、そこには衝撃の光景が広がっていました。

約20パーセントの人が保有しているスマートフォンに、感染症の起因菌である黄色ブ
ドウ球菌が含まれていることが判明したのです。

この菌は鼻腔の中に潜むことが多いとのこと。
皮膚や鼻腔内に潜んでいたとしても健康な人なら病気を発症しないこともあります
が、皮膚を傷つけてしまった場合には、そこから菌が侵入して感染症を引き起こしま
す。
この菌は、食中毒や膿痂疹、場合によっては敗血症などの一般的な原因として知られ
ている恐るべき菌です。

スマートフォンは電話番号を記憶しているだけでなく、持ち主の直接的な接触の記録
も残しています。
変わった方法ですが、普段は見逃している身の回りの細菌学を身をもって知るには非
常に効果的ですね。

黄色ブドウ球菌にとって、鼻孔は生息に適した環境であり、ちょっと鼻をさすった後
に携帯でメールを送信すれば、そこにばっちり付着してしまいます。
最近実施した検査によれば、一般的な受話器からは男性用トイレの流しレバーに比べ
て、18倍もの有害な病原菌が検出されたとのこと。

また、こうした分析から、4人に1人の割合で、スマートフォンや携帯電話が、許容可
能な細菌レベルの最大10倍も不潔であることがわかりました。
検査に使われたスマホの1つは、持ち主に重度の吐き気をもたらせるほど汚れていた
らしいです。。。

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糸井重里氏の犬猫アプリ

今日のように、一般家庭の犬猫が「有名猫」「有名柴犬」などと巷を賑わせることがあったでしょうか?
多くの情報、多くのストレスの中で動物からの癒しを求めている現代だからこその状況だからと言われていますが、先日、こちらでもご紹介したcasabrutusの ilove.cat にて、プロマジシャンの前田知洋氏が以下のように語っています:
” 複雑になりすぎたコミュニケーションが、猫を通すと単純になる。誰でも、子どもの頃のような、素直な感情をストレートに表現できるんです。カワイイ!イイね!って、しがらみ関係なく、反応できる。それが、猫が現代のライフスタイルにしっくりくる理由だと思います。”
実に的を得た見解で不意に膝を打ちたくなります。
その現代に、またまたグッドタイミングに、というか現代だからこそリリースされたのでしょう。糸井重里氏企画、監修の「犬と猫と人が、親しくなるためのアプリ」がスタートしました。
その名も「ドコノコ」。
単に「うちのコ」の写真を披露するだけのアプリではありません。
もちろん愛猫、愛犬のイイ表情をアップして、共有出来る楽しみもあります。さらには有名猫、有名犬のブログで癒されるように、「お気に入りのコ」をフォローしてアップされた写真をじっくりチェックすることもでき、編集部おすすめのブックコーナーなど盛りだくさん。
そして、さすが!と思うシステムは、犬猫の迷子のお知らせ機能があり、GPSと共に迷子の周辺でのお知らせ、やり取りができるという「うちのコ」に起こったら一番困ることの一つの対処法、ヘルプの情報共有という機能がこころ強い特徴です。
大橋歩さんのイラストがまたなんともほのぼのでこのアプリの世界観にぴったりです。
犬猫がいる「うち」の人にも、犬猫がいなくて「ドコノコ」が見たい人にも、犬猫好きならはまってしまうアプリです。

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『アルマ・へーザーの写真』

ロンドンのフォトグラファー、アルマ・へーザーの作品は、写真の顔の部分を使っ
て、折り紙の「くす玉」に似た立体を折り、見るものが混乱するようとても奇妙な
ポートレイト。

http://www.haser.org

アルマ・へーザーの写真には、ファッショナブルな装いの被写体、正確に当てられた
照明、完璧なポーズといった、素晴らしいポートレイトをつくるのに必要な要素がす
べて備わっています。
しかし「顔」の部分だけは、怖さすら覚える表現となっています。

「Cosmic Surgery」シリーズのなかで、へーザーは被写体の「顔」の目、鼻、口を幾
何学的に配置しています。
フォトショップの加工仕事のように見えますが、ポートレイトはすべて彼女が手づく
りしたものだそうです。
どういうことかと言うと、まず写真の「顔」の部分を切り抜き、折り紙のようにそれ
を折り、それをまた写真に収めるという、実に骨の折れる作業でつくられた作品なの
です。

これは、顔のマスクをあらわしているそうで、「被写体になるのが嫌いなので、セル
フポートレイトを撮るときは、よく顔を覆ったり隠したりしていました」と彼女は言
います。
「自分の顔を見せなくて済む方法がほかにもないか探していて、マスクを使うという
アイデアが気に入りました。」やがて、マスクそのものが顔の写真という作品に行き
着いたそうです。

まずは、ヘーザーは大きなポートレイトを1枚と、90枚ものモデルの顔写真を印刷し
ます。
そのあと数時間かけて、その顔写真を折り紙の「くす玉」に着想を得たという複雑な
形になるよう、丁寧に折っていくのだそうです。

自分の気に入った形ができると、ヘーザーはそれを大きなポートレイトの上に置き、
再び写真を撮るという手法。
顔の複雑さによっては、この過程には実に24時間かかるときもあるとのことです。
モデルさんは、出来上がった作品を見てびっくりするでしょうね。

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出版社の歴史は作家の歴史とともに。

今年2016年、新潮社が創業から120年を迎えるそうです。それを記念して新潮社のネガ庫に保管されている写真の中から50人の作家の写真を選び展示される写真展が開催されています。
50音順に表記されたその展示作家のリスト名を見ると、んんん、文学界に興味がない人でもそそられる作家名がずらり!
それらの写真はいわゆる作家のプロフィール写真ではなくて、出版社の編集者、記者とカメラマンが入れる作家の普段の風景、家族との風景、作家同士の光景などの写真です。
もちろんカメラが介在しているので、作家たちが意識しているのは当然でしょうが、出版社所有のネガでの写真をこういう機会なしで拝見できるのは、写真が掲載されたその一つ一つの雑誌などを探していくほかなかなか機会はありません。
その膨大な貴重なネガ、多くの作家、長年のアーカイブをどのように保存してきたのか、その裏側も気になります。なんといっても、ネガフィルムの数が15万23千本というのですから。
今回は50人の作家を選んで展示されますが、またその膨大なアーカイブの中から新たな写真展示もしてほしいものです。
会場はla kagu、会期は7月31日までです。

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フォトジャーナリストのためのワークショップ

東京都写真美術館と朝日新聞社主催のフォトジャーナリストのためのワークショップが9月に開催されます。
3日間の日程の中、フォトジャーナリズム、ドキュメンタリーについてのレクチャーに始まり、ポートフォリオ・レヴュー、ディスカッションを経て、課題の制作と発表があり、講師のレヴューで締めくくるプログラムです。
毎年巡回する「世界報道写真展」に合わせて開催されるワークショップということで、講師には世界報道写真展2007年の受賞者でもある、Q サカマキ氏と「AERA」でフォトディレクターを担当されてきた外山俊樹氏。プロフェッショナルのフォトジャーナリストを目指している人、すでに写真家や編集者として活動している人が対象という、本格的で実践的なワークショップです。
スケジュール内容や応募要項をみても、単なる商業的なワークショップでないのは明らかで、それゆえに得られるものはワークショップという意味合いとともにトライアルでもアップデートでもあるようです。
週末と祝日を合わせた3日間のスケジュールは平日は仕事をしている人にも受けやすいように企画されています。その分野を考えている方にはとても朗報です。

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圧倒する体、圧倒させる写真

すでに多くの方が、広告、書店で目にされ、実際に写真展に足を運ばれた方もいらっしゃるでしょう。
繰上和美氏が撮影した首藤康之さんの写真集「DEDICATED」。
dadicated、熱心な、一生懸命に打ち込んでいる、専門の、などという意味がありますがその他にも「身をささげる」という意味もあります。ダンサーとして長年のキャリアを積んできた首藤さんの体そのものが「DEDICATED」をあらわしている、そんな写真を見ることができます。
白黒写真の中に、ひしひしと首藤さんの息遣いが聞こえてきそうな筋肉のもりあがり、血管の浮き上がり、皮膚の質感、目にした時には舞踏家の大野一雄さんを彷彿させるような、目を離せない圧倒感に打たれます。
写真集「DEDICATED」は赤々舎より刊行され、同時に7月22日まで繰上和美写真展「DEDICATED – 首藤康之」が原宿のart space AMにて開催されています。
最終日の7月22日には両人を迎えたアーティストトークが行われます。
ブックデザインには葛西薫さんの名が、スタイリストに北村道子さん、ボディーペインティングにはエドツワキさんと、ちょっと見逃せない写真集と写真展です。

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『A Neural Algorithm of Artistic Style』

フォトグラファーでエンジニアのBhautik Joshiさんがディープニューラルネット
ワークを使い、SF映画「2001年宇宙の旅」をピカソ風に変換してしまいました。

この実験に使用されたのは「style-transfer」というプログラム。
これは「A Neural Algorithm of Artistic Style」と呼ばれるアルゴリズムをディー
プラーニングフレームワークのCaffeに実装したものです。

「A Neural Algorithm of Artistic Style」自体は2015年8月に独テュービンゲン大
学の研究チームが論文で発表し、画像変換ブームを巻き起こした「一枚の画像を、学
習させた別の画像のスタイルに変換する」アルゴリズムです。
以前このブログでも紹介しました。

もし本編全てがカラフルなピカソ調だったとしたら、ずっとスターゲートの中にいる
気分を味わえそうですね。
精度が増して、よりピカソらしい大胆な抽象化が可能になる未来が楽しみになりま
す。

ディープラーニングを利用した画像変換は一見手軽に思えますが、そうでもないんで
す。
元画像とスタイル画像の組み合わせやパラメータ調整によって完成度は大きく変化し
ます。

映画を見た人ならば、「2001年宇宙の旅」のシーンだとわかるのに、まるで手描きア
ニメのようにも感じられる、このバランスでピカソ風キューブリック動画が完成した
のは、Bhautik Joshiさんの発想力とセンス、そしてもちろん二人の偉大な巨匠の創
作物があったからこそです。

ディープラーニングはあくまで機械学習技術のブレークスルーであり、AIが勝手にゼ
ロから創作を行っているわけではないそうです。
データの特徴を学習する便利なツールを、何に使うのかを決めるのはあくまで人間だ
ということなんですね。

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